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   Osamushi Mail Magazine 2001/03/15 (通巻47号/2354部発行)   
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[トピックス]
◇最近の手塚治虫・関連の話題!
 ◎アニメ「陽だまりの樹」文化庁芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞
 ◎宝塚で映画『メトロポリス』先行試写会開催予定
 ◎森永乳業から手塚キャラのアイス発売
 ◎ソニーPDA『クリオ』で『メトロポリス』予告編
 ◎手塚治虫漫画大全集DVD-ROM情報

[ブラックジャックを読む]
◇第20話「発作」

[手塚治虫最新ニュース]
1:出版
 2:イベント情報
 3:放送
 4:舞台
 
[今日は何の日?]
◇3月15日の手塚関連の出来事

[今週のひとこと]

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[トピックス]
◇最近の手塚治虫・関連の話題!
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◎アニメ「陽だまりの樹」文化庁芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞

 昨年放送されたアニメーション「陽だまりの樹」が
 平成12年度文化庁芸術祭 アニメーション部門優秀賞を受賞した。
 http://www.cgarts.or.jp/festival/winning/ani/hidamari.html

◎宝塚で映画『メトロポリス』先行試写会開催予定

 5月23日に無料の先行試写会開催予定。宝塚市駅前のソリオホール。
 試写会申し込み期間:4月15日〜5月11日
 上記期間内に記念館にて応募用紙を配布、又は上記期間に葉書で申し込み。
 住所、氏名、年齢を明記し葉書で応募。60組120名(応募者多数の場合は抽選)
 宝塚市武庫川町7−65 宝塚市立手塚治虫記念館「メトロポリス試写会」係
 当選者のみチケットが発送される。

◎森永乳業から手塚キャラのアイス発売

 3月下旬より発売予定。(エスキモーアイス)
 鉄腕アトムがラムネ味、ブラック・ジャックがチョコ味、レオがバニラ味。 
 各300円(7本入り) 

◎ソニーPDA『CLIE』で『メトロポリス』予告編

 sonystyleで4月7日発売の『CLIE PEG-N700C』と
 マジックゲートメモリースティックを購入すると映画『メトロポリス』予告
編などを含むメモリースティックの スペシャルエディションがもらえる!
 http://app.jp.sonystyle.com/peg/Store/Hardware/clie.html#

◎手塚治虫漫画大全集DVD-ROM情報

 講談社の全集400巻をDVD化。12万円で初版は3000セット。
 初版にはデビューする前の作品「オヤヂの宝島」の単行本が特典。
 店頭販売せず、インターネットと電話で4月末までに申し込み。
 http://www.tezuka-dvd.com/
 専用フリーダイヤル:0120-244-123

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[ブラックジャックを読む]
ML有志によるBJの感想コーナー。思い入れたっぷり!?のメールを転載します。
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◇第20話「発作」 
           (チャンコミ3巻、全集162巻、文庫・愛蔵版8巻収録)

う〜ん,これねえ。
(1)ヒステリー症状の娘の仮病?を,BJが荒療治で見抜き,(2)ピノコはピアノ
を買ってもらう話。両者にほとんど関連なし!。今回の患者が,儲からない患者
ならなんでも良かったワケです。BJが,たとえ実質的には儲かっていなくても
ピノコのおねだりには不承不承ながら応えてしまう。そういう状況にある二人の
最近の関係が描かれてます。
娘の病気はまぁ舞台装置の一つにとどまりまして,あんまり重要ではない。
正直言って私には,今回のはどこといって面白い所のない話であります・・・。

BJ邸建て替えの見積もりに来た工務店の男が,ピノコに予算は5000円と言われて
「ごじょうだんを ケタが五つ たりませんよ」
と言うと,ピノコは書き文字で
 ケタケタケタケタケタ と笑います。つまりケタが五つ。
手塚せんせ〜,このギャグしょーもないですよぉ〜(つい笑ってしまったけど)。
                [担当:金沢みやお]
          http://homepage1.nifty.com/miyaolab/


金沢さん:
> 「発作」
>  娘の病気はまぁ舞台装置の一つにとどまりまして,あんまり重要ではない。

きゃー、私は正反対の見かたですー!

ヒステリーは、フロイトが初めて精神分析の方法で治療をおこない、
「原因は性的欲求不満」と断じた病気(表現は不正確かもしれませんが・・・
当たらずとも遠からずだと思います。Hな背景を感じる病です)。

この話のポイントは「思いきり色っぽいポーズで延々ともだえる美少女」
だと思いました。
BJのおうちの改築や、ピノコのピアノのほうが添え物で・・・

BJは母親に向かい、「あんがい原因は、あなたのしつけにあるんじゃない
ですか?」と言っています。
この母親は「恋だの愛だの考えてる暇があったら勉強しなさい」と厳しく娘に
強制し続けてきた人なのではなかろうか?(教育ママっぽい外見からそう感じ
ました)
そのために、娘は性的な興味とか欲求とかを押し殺して生きてきて、抑圧
されたリビドーが、ヒステリーという形で噴出したんでしょう、と、BJは
言いたかったんだと思います。

まさかBJがレイプ?!・・・と、ドキッとさせられるシーンが見せ場
ですよね。
当然、あの「ふたりと5人」への競争意識がまだ先生の中にあったから
こういう話になったのでしょう。
                [担当:虫媒花]


さて、ヒステリーですが…
ヒステリー症状は古くはヒポクラテスの時代に文献に記載されており、
女性に多くみられ子宮に病因があると考えられたところから、子宮を
意味するギリシャ語hysteraにちなんで名づけられました。もちろん
子宮とも女性機能とも関係はありません。その後、19世紀末にフロイド
らの研究によって今日のヒステリー概念が確立され、神経症(ノイロー
ゼ)の一種とされています。心的な葛藤の解決を様々な身体的症状
をひきおこす現象の中に転換し、逃避することによって回避しよう
とするものです。具体的な症状は、頭痛、しびれ、痙攣、失語、
視力障害、嘔吐、咳、もうろう状態などですが、原則的にあらゆる
症状を呈しうる病態です。また、その多くは患者にとって不愉快な
ことを契機として発現します。

ブラックジャックの説明の様に、他人の目にふれる場所で、わざと
らしく発作をおこしたりするヒステリーもありますが、すべてが
そうだという訳ではありません。それだけ症状が多彩だということ
でもあります。だから、ブラックジャックの説明が間違いだとも
言い切れません。

虫媒花さん:
>  この話のポイントは「思いきり色っぽいポーズで延々ともだえる美少女」
> だと思いました。

これはヒステリー発作時に全身を反らせて弓状になるという、その名も
「ヒステリー弓」と呼ばれる状態を描いているだと思います。
いや、背景にエッチなことを想像するのは自由ですが…。(^_^;)

この話の題名は「発作」なんですから、ヒステリー発作は重要なのだと
思いたいのですが、どうも重要じゃないみたいだと思います。
こじつけるとすれば、将来ピノコがヒステリー発作を起こさないように、
ピアノを買い与えた…くらいにしか思えませんねぇ。(^_^;)

                [担当:竹内一浩]

●手塚治虫メーリングリスト参加者募集●
 3/18〜3/31までリニュアルの為、新規の募集を行っておりません。
 http://www.osamushi.com/

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[手塚治虫最新ニュース]
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1:出版

  ○03/22 秋田書店 手塚治虫アンソロジー『犬傑作集』

  ○03/27 世界文化社 『お絵かきロジック』5月号
      特集「アトム誕生まであと何年」(8ページ)

  ○03/27 白泉社 『プータオ』春の号
      特集:20世紀少女まんが史 第2回「華麗なるバレエまんが」
      手塚作品のナスビ女王、そよ風さんが紹介予定。

  ○04/06 メディアファクトリー 『ダ・ヴィンチ』5月号 
      特集:瀬名秀明が選ぶ・語る未来本21世紀の道しるべ20+1
      鉄腕アトムの紹介が予定。 

○集英社 漫画雑誌『オールマン』に手塚治虫研究連載中
「よみがえる巨星・手塚治虫 THE KING O.T」構成・文:池田啓晶氏
 毎月第1・3水曜日発売。(月一連載です。)
   http://allman.shueisha.co.jp/

2:イベント情報

○宝塚市立手塚治虫記念館
   「メトロポリス展〜21世紀に甦るノスタルジックな未来〜」
   2001年03月01日(木)〜06月26日(火)開催予定。
   原画や創作ノート、6月公開の映画のキャラクターデザイン、絵コンテ、
   映画の紹介などで、手塚治虫のメッセージ「科学の発達が必ずしも人間
   の幸せにつながらない」を伝える。
  
○大阪・岸和田市立文化会館マドカホール
プラネタリウム『W3〜銀河連盟の使者〜』
   2001年2月3日(土)〜3月31日(土)上映予定
http://www1.biz.biglobe.ne.jp/~MADOKA/

○KYOTO手塚治虫ワールド
「アニメシアター第5弾「ガラスの地球を救え」BJ上映
   http://www.westjr.co.jp/kai/jr-kyoto/tezuka/theater.html

3:放送

 ○NHK-FM
  オーディオドラマ『ネオ・ファウスト』
   2001年3月20日(火)9:00〜10:30放送予定

4:舞台

 ○平成13年度 第18回公演創作舞踊劇場公演『火の鳥』
   ル・テアトル銀座(旧セゾン劇場) 
2001年6月20日(水)〜6月26日(火)公演予定
   いよいよ4月20日より前売り開始! 
   http://www.nihonbuyou.com/HINOTORI/index_hinotori_sel.htm

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[今日は何の日?]
◇3月15日の手塚関連の出来事
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「初出(漫画」
◎BJ“ペンを捨てろ!”:週刊少年チャンピオン(秋田書店:1976年)

「初出(エッセイ)」
◎「手塚・赤塚賞受賞作品集第1巻」(集英社:1988年)

「再録単行本」
◎手塚治虫漫画選集8巻「双子の騎士(後編)」(鈴木出版:1960年)
◎虫コミックス「エンゼルの丘2」(虫プロ商事:1971年)
◎サンデーコミックス「海のトリトン3」(秋田書店:1973年)

「講談社全集」
◎MT46「来るべき世界2」(1978年)
◎MT21「0マン(1)」(1978年)
◎MT75「エンゼルの丘1」(1978年)
◎MT121「タイガーブックス1」(1978年)

「アニメーション」
◎おかしな一日:PRアニメ(手塚プロ製作:1970年)《原案・構成・製作担当》
◎火の鳥2772:劇場用アニメ(手塚プロ製作:1980年)《原案・構成・脚本・総
監督・原画》

「その他」
◎プルルくん“最終回”(NHK教育テレビ:1976年)

★ピックアップ
「プルルくん」
ほとんど手元に資料とかがない作品のひとつです。
唯一といえるのはコミックボックスで先生の特集をしたときの号に
絵本(?)の表紙が載っていたことくらいですね。

学生時代の先輩の父親がNHK勤めだったんで,
「資料室とかに何かないですかねぇ」
なんて図々しいことを聞いたことがあったんですが,
やはりだめでした(^^;)。
NHKの資料室勤務の方(マニアックだ)いませんかぁ〜。

[担当:あきひこ]

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[今週のひとこと]
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もうすぐ春!次号発行時には"桜"がみれるかな〜。 [こ]

次号は、2001年04月07日の発行予定です。
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■発行元:@osamushi(手塚治虫メールマガジン)
発行責任者/編集人:こにしあきら
編集:鈴木昭彦
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