=== Osamushi Mail Magazine =============================================
2000/08/20 (通巻35号/2062部発行)
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Osamushi Mail Magazineは、手塚治虫氏の出版・イベント情報など
をお届けする無料メールマガジンです。
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[トピックス]
◇最近の手塚治虫・関連の話題!
◎週刊少年チャンピオンの創立31周年特別企画『BJテレカ全員サービス』
◎第5回手塚治虫文化賞、読者の推薦募集はじまる(朝日新聞社主催)
◎石ノ森章太郎の墨汁一滴復刻される!
◎『BRUTUS』発表20万人が選ぶ日本のアニメBEST100
◎シドニー2000オリンピック・アート・フェスティバル
◎大文字国際交流音楽祭
◎MYCAL・SATYのWebで手塚グッズを販売。
◎ABCミュージカル『火の鳥』
◎NINAGAWA 火の鳥
[手塚治虫ショートショート]
◇第19回:「火の鳥・未来編」と「若きウェルテルの悩み」
[手塚治虫最新ニュース]
1:出版
2:ソフト
3:イベント情報
4:放送
[今日は何の日?]
◇8月20日の手塚関連の出来事
[今週のひとこと]
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[トピックス]
◇最近の手塚治虫・関連の話題
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◎週刊少年チャンピオンの創立31周年特別企画『BJテレカ全員サービス』
週刊少年チャンピオンの”特製テレホンカード応募者全員サービス”の中に
「ブラックジャック」のテレホンカードがあり!!
対象は38+39号、40号、41号、サマー増刊号の4冊
今回は1冊分で応募できます。(応募には700円切手が必要)
◎第5回手塚治虫文化賞、読者の推薦募集はじまる(朝日新聞社主催)
詳細は下記のページで。
http://www.asahi.com/tezuka/index.html
◎石ノ森章太郎の墨汁一滴復刻される!
現存する肉筆回覧誌「墨汁一滴」6冊の石森氏の描いたページを
すべて収録された限定本が発売された。
(A5 限定3000部 160ページオールカラー 2500円(税込み))
手塚資料としては、『手塚治虫先生の第1号会員作品批評』
『東日本漫画研究会二周年に当って』などの文章。”赤塚、石ノ森、長谷邦夫”
の似顔絵など収録。お勧め!!
同時に『ボクのらくがき帖』も発売された。
詳細は下記のページで
http://www.i-port.ne.jp/manga-sale/
◎『BRUTUS』発表20万人が選ぶ日本のアニメBEST100
マガジンハウスの『BRUTUS 9月1日号』でアニメ特集。
映画「メトロポリス」情報、海外のアニメ情報など掲載。
BEST100の中には、24位にはアトム、62位にトリトン、68位にリボンの騎士、
77位ジャングル大帝、91位ふしぎなメルモ、97位BJがランクイン。
http://www.brutusonline.com/
◎シドニー2000オリンピック・アート・フェスティバル
8月23日より8月27日まで日本のアニメの上映会「JAPANIME(ジャパニメ)」
開催。日本のアニメ26作品が紹介される。
手塚作品では『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』など上映。
上映はオペラハウス近くの劇場「デンディー・シネマ」。
手塚以外の作品は、「もののけ姫」「となりのトトロ」「風の谷のナウシカ」
「魔女の宅急便」「火垂るの墓」「となりの山田くん」「鉄人28号」など。
◎大文字国際交流音楽祭
京都の府民ホール「アルティ」で8月6日に手塚治虫にちなむ
音楽会「10万馬力の音楽会」が開催された。
手塚治虫が好んだモーツアルトの演奏や広瀬量平による「アトムによる
ロマンス」ソプラノの中島啓江、トランペットの北村源三、京都市少年合唱団
らが競演した。
◎MYCAL・SATYのWebで手塚グッズを販売。
スーパー大手のサティがネットで”手塚プロダクションシリーズ”として
アトム、レオグッズを販売している。
http://www.mycal.co.jp/kujira/sp/sp.html
◎ABCミュージカル『火の鳥』
大阪松竹座で9月30日〜10月29日まで公演。チケットの発売中。
ABCミュージカル『火の鳥』公式ページ
http://abc-hinotori.com/
◎NINAGAWA 火の鳥
11月にさいたまスーパーアリーナで上演予定の舞台の公式ページ
チケットは9月初旬から発売。
http://www.saitama-arena.co.jp/FIX/hinotori/hinotori.htm
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[手塚治虫ショート・ショート]
◇第19回:「火の鳥・未来編」と「若きウェルテルの悩み」
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「火の鳥・未来編」と「若きウェルテルの悩み」
「火の鳥・未来編」ではゲーテの「若きウェルテルの悩み」が二個所引用され
ている。手塚治虫の引用している訳は秦豊治という人の訳である。
わたしは どれほどまでに
わたしの頭上を飛ぶツルの翼をかりて
あのはかりしれぬ海のかなたの岸
へゆくことを願ったろう
無限の泡立つさかづきから
あふれる人生のよろこびを
得ることを 熱望したろう!
ただ一瞬でも
わが胸のかぎられた力のなかに
あらゆるものを
自己によってつくりだす
まことの幸福の一しずくでも
あじわおうと願ったろう…
春の風よ!
なぜおまえは私を
よびさますのだ
おまえはこびながらいう
空の露にうるおすと!
けれどもわたしの枯れ
しぼむときはもう近い
わたしの木の葉を打ち落とす
風もまじかに吹くだろう
美しいわたしの姿を
見おぼえた
旅人はあすやってきて
野のあちこちを見まわして
わたしの姿をさがすだろう
けれども……ああ
わたしはもう旅人の目には
はいるまい……
この二個所を新潮文庫の高橋義孝訳から探してみよう。
まず一個所目であるが、1771年8月18日の手紙からである(新潮文庫P77)
ああ、そのころは頭上を飛んで行く鶴の翼ではかり知れぬ大洋の岸辺へどんなに
か飛んで行きたかったろう。そうして無限なる者の泡立つ杯からたぎりこぼれる
生命の歓喜を飲み、たといわが胸は狭く力は乏しくとも、万象を自己のうちに自
己によってつくり出すものの至福を、せめて、一滴なりと味わいたいとあこがれ
たのだ。
次に二個所目である。最後に近いところ、ウェルテルが自分の訳した「オシア
ン」をロッテに読んで聞かせるところがあるが、その「オシアン」の一節であ
る。(新潮文庫P177)
春風よ。われを呼び起こししは何ゆえぞ。媚びて語るや、『われは天の雫もてう
るおす者』と。されどわが凋落の時は近く、わが葉を振い落すあらしは迫れり。
さすらい人は明日きたるべし。わが美しかりし姿を見しさすらい人はきたるべ
し、きたりてわれを野面(のづら)に求めさすらうべし。されどわれを見いださ
ざるべし
[担当:佐藤和美]
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[手塚治虫最新ニュース]
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1:出版
○「手塚治虫・〈変容〉と〈異形〉」大野晃著
(翰林書房、2000円)
キャラが姿を変える〈変容〉と、人間以外の知的生命体〈異形〉
二つのキーワードで、作品を読み解き、その本質に迫った。
○なみきたかし写真集「ANIMATED PEOPLE in
PHOTO」
アニメ作家の達の写真集。もちろん手塚先生の写真も収録。
http://www.anido.com
○9/07 秋田書店 秋田文庫 『どろんこ先生
完結』 590円
○9/21 秋田書店 サンデーコミックス『ジャングル大帝レオ』1巻
410円
○集英社 漫画雑誌「オールマン」に手塚治虫研究連載中
「よみがえる巨星・手塚治虫 THE KING O.T」構成・文:池田啓晶氏
毎月第1・3水曜日発売。
http://allman.shueisha.co.jp/
2.ソフト
○アニメ「陽だまりの樹」DVD・ビデオ2巻発売
2001年2月まで毎月21日発売全9巻
VHS VPVY-65184〜65192 9,800円(税抜)(8〜9巻のみ7,800円)
DVD VPBY-11074〜11082 5,800円(税抜)(8〜9巻のみ4,800円)
http://www.vap.co.jp/html/main_fset.html
3:イベント情報
○宝塚市立手塚治虫記念館
SF漫画の世界「永井豪・手塚治虫二人展」
2000年04月27日(木)〜09月05日(火)まで開催中
○宝塚市立手塚治虫記念館
「新生 手塚治虫展」
2000年09月07日(木)〜2001年01月08日(月)まで開催予定。
アルビバンの版画を中心に現代のクリエーターがどのような影響を
受けたのか検証する展示。版画の販売はない。
○KYOTO手塚治虫ワールド
「アニメシアター第4弾「ガラスの地球を救え」特別編・ユニコ上映
http://www.westjr.co.jp/kai/jr-kyoto/tezuka/theater.html
○青森・鷹山宇一記念美術館
手塚治虫展〜世代を超えた夢ワールド〜
原画やセル画の他、少年時代の絵画や作文も展示
2000年7月20日(木)〜08月31日(木)
問い合わせ :0176-62-5858(鷹山宇一記念美術館)
○新潟県立上越科学館
手塚治虫展〜自然がぼくにマンガを描かせた〜
08月20日(日)(本日限り) まで開催中
直筆の漫画原稿、昆虫の写生画パネルなど展示されている。
問い合わせ :0255-44-2122(新潟県立上越科学館)
http://www.pref.niigata.jp/sec08/ja/02.html
○神奈川県川崎市民ミュージアム
『アニメ黄金時代−日本アニメの飛翔期を探る−』展
東映動画の作品中心の展示。
西遊記の手塚治虫による構成絵コンテと完成絵コンテの比較展示など
2000年7月15日(土)〜8月31日(木)まで開催中。
http://www.dnp.co.jp/museum/kawa/page1/j1.html
○富山市民プラザ
手塚治虫展
2000年08月17日(木)〜09月03日(日)まで開催中
問い合わせ :076-493-1313(富山市民プラザ)
http://www.siminplaza.co.jp/
○東京・江戸東京博物館
「近くて懐かしい昭和展」
2000年09月17日(日)まで開催中
”手塚治虫の筆記用具や肉筆原稿”が展示
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
4:放送
○日本テレビ アニメ「陽だまりの樹」(全26話)
毎週火曜日 24時50分〜(野球などで時間延長の可能性有り)
出演:山寺宏一(手塚良庵)、宮本充(伊武谷万二郎)
折笠富美子(おせき)、中井貴一(ナレーション)
http://www.vap.co.jp/html/main_fset.html
○のNHK-BS2 衛星アニメ劇場
★手塚プロ制作『青いブリンク』(月 PM18:00〜)放送中
<放送スケジュール>
http://www.nhk.or.jp/bs/htdocs/bangumi/bs2.html
http://www.nhk.or.jp/anime/
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[今日は何の日?]
◇8月20日の手塚関連の出来事
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「初出(漫画)」
◎一千年后の世界:書下ろし単行本(東光堂:1948年)
◎漫画大学:書下ろし単行本(東光堂:1950年)
◎キャプテンKen“最終回”:週刊少年サンデー(小学館:1961年)
「初出(エッセイ等)」
◎白虎社:白虎社公演チラシ(1988年)
「再録単行本」
◎ジャングル大帝1(学童社:1951年)
◎手塚治虫漫画選集5“フィルムは生きている”(鈴木出版:1959年)
◎手塚治虫漫画選集6“光”(鈴木出版:1960年)
◎少年ブック増刊号“フライングベン特集”(集英社:1967年)
◎キングコミックス“スーパー太平記“(少年画報社:1967年)
◎チャンピオンコミックス“ブラックジャック2”(秋田書店:1974年)
◎秋田漫画文庫“どろろ1”(秋田書店:1976年)
◎秋田漫画文庫“どろろ2”(秋田書店:1976年)
◎希望コミックス“ブッダ6”(潮出版社:1976年)
◎別冊月刊少年ワールド“ブッダ2”(潮出版社:1979年)
◎手塚治虫作品集第6巻“児童まんが1”(文民社:1979年)
「再録単行本(講談社全集)」
◎MT15“ぼくの孫悟空4”(1979年)
◎MT20“スリル博士”(1979年)
◎MT72“アリと巨人”(1979年)
◎MT133“未来人カオス3”(1979年)
◎MT124“タイガーブックス4”(1979年)
◎MT70“レモンキッド”(1980年)
◎MT227“鉄腕アトム7”(1980年)
◎MT194“ナンバー7(2)”(1980年)
◎MT118“オズマ隊長5”(1981年)
◎MT197“奇子1”(1981年)
◎MT244“ビッグX(2)”(1981年)
◎MT256“ジャングルタロ”(1982年)
◎MT158“ブラックジャック8”(1982年)
◎MT239“ショートアラベスク”(1982年)
◎MT286“ユニコ2”(1984年)
★ピックアップ
「キャプテンKen“最終回”」
あの,あの名作の最終回です。
Kenの正体は?,っていう懸賞があったみたいですが,最初のほうだけ
読むとどう考えても二人は同一人物ですよね(^^;)。
手塚先生も,「ん,ばればれだ」と思って思いきった設定に
したんじゃないか,と考えてしまいます…。
んで,これを当てた一人がアニメーター(演出家)の波多正美さんです
(多分…)。
波多氏と手塚アニメとの関わりをざっと調べると以下のようになります。
W3(脚本,演出)
悟空の大冒険(演出)
千夜一夜物語(原画)
クレオパトラ(原画)
ジェッターマルス(演出)
短編ユニコ(キーアニメーター)
手塚治虫物語 ぼくは孫悟空(脚本,演出)
虫プロから,東映動画,サンリオ,手塚プロとそれぞれの作品に関わって
います。(りんたろうさんや富野喜幸さんのようには)決して有名な方では
ありませんが,手塚アニメの創世記からいわゆる“遺作”までを支えた方の
一人です。
手塚アニメ以外では「リトル・ニモ」の監督などをされています。
[担当:あきひこ]
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[今週のひとこと]
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メルマガ発行サイトの夏季休暇で発行がズレました。メトロポリスの予告を
みたいのですが・・・なかなか映画館に行けません(^^;
[こ]
次号は、2000年09月03日の発行予定です。
●手塚治虫メーリングリスト参加者募集●
双方向型メーリングリストへのご参加もお待ちしております。
http://www.osamushi.com/aboutml.html
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発行責任者/編集人:こにしあきら(konishi@osamushi.com)
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佐藤和美(hi5k-stu@asahi-net.or.jp)
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