=== Osamushi Mail Magazine =============================================
1999/12/12 (通巻21号/1493部発行)
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Osamushi Mail Magazineは、手塚治虫氏の出版・イベント情報など
ホットな話題をお届けする無料メールマガジンです。
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[書籍紹介]
◇9月〜11月に発売された"手塚治虫"について取り上げられている本
[トピックス]
◇手塚アニメ・実写製作ラッシュが続く!?
[ザ・見出し!]
◇11月の雑誌・新聞記事
[手塚治虫ショートショート]
◇第7回:石森章太郎の代筆
[手塚治虫最新ニュース]
1:出版
2:グッズ
3:イベント情報
4:放送
[今日は何の日?]
◇12月12日の手塚関連の出来事
[今週のひとこと]
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[書籍紹介]
◇9月〜11月に発売された"手塚治虫"について取り上げられている本
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◎今回は、"手塚治虫関連書籍”以外で手塚治虫”や”作品”が登場する本を
集めてみました(^^) ファンとして、いろいろな本に掲載されているのを
みつけるとうれしいです!
★[歴史文化ライブラリー] 『マンガ誕生―大正デモクラシーからの出発』
清水勲氏著 吉川弘文館
1999.9.1 190p \1,700(税別) ISBN4-642-05475-8
日本の漫画の歴史を紹介した本で表紙が『鉄腕アトム』の原画なのが
うれしい!
○目次(各章の詳細は省略)
第1章:明治・大正期近代漫画ジャーナリズムの確立
第2章:昭和前期太平洋戦争を挟んだ時代
第3章:昭和後期から平成時代現代漫画と世界展開
★『やさしくわかるユング心理学―あなたの深層心理を読み解く一歩』
山根はるみ氏著 日本実業出版社
1999.9.30 254p \1,400(税別) ISBN4-534-02987-X
ユング心理学に必須の概念を、身近かな題材を使って、全方向的な角度から
やさしく解説した本で、手塚治虫の漫画も題材に使用されている。
他にグリム童話、芥川龍之介、大島弓子などいろいろな作品が
取り上げられる。
○目次
プロローグ ユング心理学を知る前に
第1章 無意識へ旅立とう
第2章 ユングとの出会い、そして私探し
第3章 ユング心理学の「ことば」
第4章 ユングの人となりをかいま見る
第5章 ユングの路を同伴した人々―ユングと女性、そしてフロイト
第6章 分析家としての登竜門―教育分析という路
第7章 ユング派臨床心理士、実践の路
第8章 ファンタジーが教えるユング心理学への路
★『母が泣いた日』
本多勝一氏著 光文社
1999.10 222p \1,500(税別) ISBN4-334-97238-1
逝った方々への残された者からの鎮魂歌
○目次
父の通夜
急死した友へ
高野功記者を想う
激論に暮れた日々
新聞記者・江藤文比古氏との別離
若者の死を惜しむ
手塚治虫先生の思い出
「北海道アイヌ」への弔辞
友を失う淋しさ
病床の今西錦司先生
老朋友・郭和夫さん
熱帯雨林に死す
山田君へのお別れの言葉
母が泣いた日
★『物語・20世紀人物伝―人間ドラマで20世紀を読む
6 現代文化の開拓者』
野火晃氏、広瀬寿子氏、真鍋和子氏、天沼春樹氏、高橋宏幸氏著
ぎょうせい 1999.10.10 238p \1,714(税別)
ISBN4-324-05810-5
○目次
パブロ・ピカソ「20世紀最大の天才画家」
ウォルト・ディズニー「夢と魔法の国をめざして」
北大路魯山人「逆境をはねのけて」
大宅壮一「マスコミ大将、わが道をいく」
ロバート・キャパ「戦場を写したカメラマン」
手塚治虫「夢に命をかけた天才マンガ家」
★『唐沢俊一のB級裏モノ探偵団』
唐沢俊一氏著 大和書房 1999.11.5 237p
\1,400(税別) ISBN4-479-39073-1
○目次
1 カルトソングの章
2 オタクの章
3 トンデモ本の章
4 バッドテイストの章
5 フェティッシュの章
手塚治虫については"オタクの章"で話題が出てくる。
★『マンガで育った60年・現代コミック私史』(現物未確認情報)
辻真先氏著 東京新聞出版局(中日新聞社)
1999年11月 2,000円(税別)ISBN 4-8083-0684-0
中日新聞(東京新聞)に連載されていた辻氏の漫画体験に基づいて
各漫画家ごとにまとめた本。手塚治虫の他には大友克洋、ちばてつや
など多数登場!(内容未確認)これ1冊で漫画の歴史がわかる!?
★『別冊宝島481 今コソ知りタイ!ロボットの未来』
宝島社
2000年1月10日(発売中)743円(税別)ISBN4-7966-9481-1
話題のペットロボットから空想ロボットまでの記事がギッシリ!
これを読めばアトムの読み方も変るかも!?
誌上の「空想ロボット"珍"ランキング」なる企画で手塚作品もランキングに
登場!建築作業適応部門で『アトム』が1位。強力武器部門で『ガロン』が
4位など。他にも科学&空想ロボット年表が面白い!
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[トピックス]
◇手塚アニメ・実写製作ラッシュが続く!?
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◎現在、手塚関連アニメ・実写の企画が目白押し(^^)
○TV
・『陽だまりの樹』日本テレビ系でアニメ化(マッドハウス製作)
・『カノン』『るんは風の中』『ふしぎなメルモ』テレビ朝日系でドラマ化
○映画
・『メトロポリス』大友克洋脚本、りんたろう監督で来年公開!?
ただ今製作中(マッドハウス)
・『ぼくのそんごくう』(手塚プロ)
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[ザ・見出し!]
気になる新聞、雑誌から手塚関連の掲載記事を1ヶ月分まとめて紹介します。
見出しで1ヶ月の動向を探ってみましょう。
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◎1999年11月の主な「手塚治虫」関連「雑誌・新聞」記事
☆新聞記事
・1999年11月01日 日本経済新聞
アールビバン、手塚プロ著作物、複製版画を発売。
・1999年11月01日 日本証券新聞
アールビバン、手塚プロと独占契約。
・1999年11月07日 日刊スポーツ
東京国際映画祭 招待作品「ガラスの脳」上映、
主演の小原裕貴ら舞台あいさつ
・1999年11月07日 スポーツニッポン
小原裕貴・後藤理沙 共演映画「ガラスの脳」“ハンカチ5枚用意して”
・1999年11月11日 朝日新聞/神奈川
中核企業を年度内決定へ 川崎の「手塚治虫ワールド」
・1999年11月16日 朝日新聞
[社告] 第4回手塚治虫文化賞 読者からの推薦募集
第4回手塚治虫文化賞より読者からの推薦制度が新設される。
応募方法は、当メールマガジン20号に載せています。
・1999年11月28日 日刊スポーツ
手塚真監督 映画「白痴」舞台あいさつ 父治虫さんの「鉄腕アトム」
映画化へ
(11月は各新聞社、年賀葉書関連の記事が多かったのですが省略しました。)
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[手塚治虫ショート・ショート]
◇第7回:石森章太郎の代筆
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石森章太郎の代筆
有名な話であるが、「鉄腕アトム・電光人間」は石森章太郎が手つだってい
る。「手つだいたのむ」の電報で呼び出された石森章太郎は、カンヅメ先の旅館
で待った。だが、待っていても、原稿は少しずつしか来なかった。石森章太郎は
当時高校生で期末試験があったため、できている分の手塚治虫の下書きの原稿を
持って帰郷した。そして「期末試験をうけながら、その原稿にペンいれをした。
背景だけではものたらず、人物までいれて、返送した。」(石ノ森章太郎「石ノ
森章太郎の青春」小学館文庫)
これには後日談がある。石森章太郎は次のように書いている。
「よく月、発売された「鉄腕アトム」”電光人間の巻”は、背景はそのままだっ
たが、人物はかなりの部分、描きなおされていた。
はりきりすぎの好意が、かえって手塚先生のよけいな手間というあだになって
しまったと、悔やんだ。
その後、二度と手つだいの依頼がなかったところをみると、あれでよほどこり
られたのだろう。」(「石ノ森章太郎の青春」)
石森章太郎は手塚治虫からは二度とマンガの手つだいを頼まれることはなかっ
たのである。
(編集者から「ぼくの孫悟空」の代筆を頼まれたことはあった。石森章太郎、赤
塚不二夫、藤子不二雄(藤本弘・安孫子素雄)の4人で代筆したのだが、その
後、手塚治虫本人の原稿が完成したため、4人の描いた原稿は雑誌には載らな
かった。この原稿は今では「ある日の手塚治虫」に収録されていて、見ることが
できる。)
後の話である。
トキワ荘メンバーのうち、石森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄(藤本弘・安
孫子素雄)、つのだじろう、鈴木伸一の6名でスタジオ・ゼロという会社をつ
くった。
このスタジオ・ゼロに虫プロから舞い込んだ仕事というのが「鉄腕アトム・ミ
ドロが沼」のアニメ制作である。
これについて、石森章太郎は次のように書いている。
「藤本が描いた。安孫子が描いた。角田が描いた。赤塚が描いた。ボクが描い
た。
……鈴木アトムが出来た。藤本アトムが出来た。安孫子アトムが出来た。角田
アトムが出来た。赤塚アトムが出来た。石森アトムが出来た……。
……二度と”注文”が来なかった。
後でなおすのが大変だった、と聞く。まァ当然の結果と言えるだろう。」(石
ノ森章太郎「トキワ荘の青春」講談社文庫)
アニメでも二度と手つだいを頼まれることはなかったのである。
[担当:佐藤和美]
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[手塚治虫最新ニュース]
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1:出版
○12/12 講談社 講談社漫画文庫 「エンゼルの丘」
○12/12 講談社 講談社漫画文庫 「虹のプレリュード」
○12/17 小学館 小学館文庫 「ケン1探偵長」
○12/18 小学館 ビッグコミックスワイド「陽だまりの樹」5巻
○秋田書店の漫画雑誌「ミステリーボニータDX」(隔月刊)
"リリカ"に連載された「ユニコ」が再連載中。
http://www.akitashoten.co.jp/
○集英社 漫画雑誌「オールマン」に手塚治虫研究連載中
「よみがえる巨星・手塚治虫 THE KING O.T」構成・文:池田啓晶氏
毎月第1・3水曜日発売。
○集英社 「Vジャンプ1月号」1999年11月20日発売
「Vジャンプ」特別企画として先日発売された
ゲームボーイ用ソフト『手塚キャラクターズ・コラムスGB』
にカラーページ1ページ掲載(広告?(笑))
○「ブラック・ジャック限定BOX」秋田書店より発売予定
☆内容は次の通り
1.オリジナルビデオ「空から来た子ども」
2.単行本未収録作品集「不死鳥」「落下物」
3.ピノコフィギュア
4.再現生原稿(1枚)(扉絵を当時の手塚プロの封筒入りで再現)
5.フルカラー再生原稿「海は恋のかおり」21ページ分再現
6.ブラックジャック&キリコピンズ
7.ピノコの百面相マウスパッド
8.携帯ストラップ
9.特大ポスター2枚(まただ・・・)
10.手塚傑作自選集('76特集号復刻)
定価:15,000円(税込み)
発売予定日:2000年3月下旬(予約締め切り:2000年1月18日)
http://www.akitashoten.co.jp/
○ふゆーじょんぷろだくとから『虫の標本箱3』発売予定(予約限定本)
原本復刻した限定本、ロックの魅了が満載!
・ロック冒険記1〜3巻(鈴木出版)
・消えた秘密境(鶴書房)
・化石島(東光堂)
・少年探偵ロック・ホーム(ニューブック社)
完成予定日:2000年1月初旬頃か? 定価35000円(送料500円)
2:イベント情報
○宝塚市立手塚治虫記念館
「アンパンマン展―やなせたかし・手塚治虫二人展―」
1999年12月20日(月)まで開催中。
展示は二部構成
第一部:年表などで2人のかかわりや経歴を紹介。
「千夜一夜物語」と「やさしいライオン」の上映。
第二部:アンパンマンのカラー原画約25点、アイデアスケッチの展示
「それいけ!アンパンマン」の第1話を上映。
なお、会場には、アンパンマンのぬいぐるみなども置き、子どもが
自由に遊べる場を設けている。
○宝塚市立手塚治虫記念館
「手塚治虫の愛したアニメーションの世界展」(名称は違う可能性あり)
1999年01月01日〜04月20日まで開催予定
実験アニメの「森の伝説」を中心に未完のアニメやアニメの製作
「セル画〜撮影まで」、さまざまな手法のアニメーションの紹介
#宝塚市の手塚治虫記念館は12月21日〜31日まで休館です。
#行かれる方は気をつけて!!
3:放送
○文化放送 連続ラジオドラマ”「手塚治虫の火の鳥〜永遠の生命」
1999年10月7日〜2000年3月30日 毎週木曜日 21時〜21時30分
劇団「昴」の役者さんによってラジオドラマ化
全25回放送
現在は『乱世編』を放送。(12/9現在)
○12月のWOWOW手塚治虫劇場
手塚プロ制作「三つ目が通る」(月〜木AM7:00〜、PM6:30〜(再))
<放送スケジュール>
http://www3.mediagalaxy.co.jp/wowow/schedule/index.html
○NTVで「リボンの騎士」再放送中
虫プロ制作「リボンの騎士」(月〜水PM17:00〜17:30)
4:グッズ
○21世紀カウントダウンメダル・コレクション
松本徽章(株)より発売。
http://www.matsumoto-kisho.co.jp/
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[今日は何の日?]
◇12月12日の手塚関連の出来事
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「初出(漫画)」
◎「BJ"二人三脚"」:週刊少年チャンピオン(1977年)
「初出(エッセイ等)」
◎「子どもを守る文化会議について」:赤旗(1961年)
「アニメーション」
◎「ふしぎなメルモ"あの子をにがすな!"」:TBS(1971年)
★ピックアップ
「父親としてのヒゲオヤジ」
ブラックジャック"二人三脚"では怒りっぽいけど実はいいお父さんを演じている
ヒゲオヤジ。まぁ、本作はそんな軽いのりではないですが…(^^;)。
この人は本当に"いい日本のお父さん"のイメージがあるんですが独身での出演が
意外と多いんですよ。
アトム然り、バンパイヤ然り、フライングベン然り。もちろん父親役もあって、
ロック冒険記、太平洋Xポイントあたりが頭に浮かびます。スターシステムの中
の古株で強い印象のある性格俳優ですが、プライベート的な面では二つの顔を
持っているとも言えますよね。
[担当:あきひこ]
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[今週のひとこと]
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新春からいよいよ『ガラスの脳』の映画公開ですね。
今年の発行はこれが最後!一足早いのですが(早すぎ(^^; )よいお年を!!
次号は新春豪華?プレゼント企画!BJのポスターセットは誰のもとへ〜(^^)
[こ]
次号は、2000年01月05日の発行予定です。
●手塚治虫メーリングリスト参加者募集●
双方向型メーリングリストへのご参加もお待ちしております。
http://www.osamushi.com/aboutml.html
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発行責任者/編集人:こにしあきら(konishi@osamushi.com)
Web製作:山本陽平(yohei@osamushi.com)
連載:鈴木昭彦(aki@phoenix.to)
佐藤和美(hi5k-stu@asahi-net.or.jp)
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