[osamushi 8476] BJ第76話感想
Date: Fri, 13 Oct 2000 13:21:48 +0900 (JST)

 こんにちは。虫媒花です。

 石原さん、こにしさん、トレペに関する話題、ありがとう
ございました。とっても笑えましたです。
 くだんのアトムのトレペは、私、まだ飾ってあって(!)
ビニール包装をあけてもいません。もったいなくて・・・

 「水頭症」について:

 私は今、チャンコミを見ています。 
全集、文庫、愛蔵版には、未収録なんだそうですね。

 今回の患者は、お笑い芸人志望の、水頭症の少年。
 手術をしても、しなくても、いずれ、助からない。
 BJは、ひょっとしたらこれで彼を救うことができるかもしれない、
という方法を考えついて・・・

 白〇という言葉とか、水頭症患者をオモシロおかしいキャラとして
描いてあるのが、問題になったのでしょうね。
 それはしかたのないことですけど、私これは、BJファン必読の
話だと思います。 

 お金に汚いとか、がめつい、とか言われるBJが、そのことに
対する自分の信念をぶちまけるセリフ(「ほかの分野ならいざ知らず、
患者のいのちをかけて手術する医者が、じゅうぶんな金をもらってなぜ
悪いんだ!!」)が出てきますし、手塚医師の出演シーンもたっぷり
あります。

 冒頭が激しい雨、そしてラストがまた雨。
(これは、間違いなく水頭症の「水」にかけてある)
 手術シーンは描かれず、BJの「麻酔」と言うセリフで終わる構成も
粋じゃありませんか。

 でも、何よりも、この水頭症の少年のキャラが素晴らしいですよね。
 目がロンパリの変な顔なのに、自分の生死や将来を語るときの、
冷静でいさぎよい態度はどうでしょう。
 BJをみごとに一杯くわせる機転も・・・
 ラストの手術室でも、「これ、手術代の借用書」と書類を渡す、
気のききようも・・・

 この少年って、もしも病気を背負っていなかったら、絶対にカッコ
いい奴だぞー、と感じさせる描き方をされています。
 死期を悟っていながら、なおも他人を喜ばせようとするこの少年の
ように、私も生きたい・・・

 皆様ぜひ、チャンコミ6巻を捜して、ご覧になってくださいませ。

     虫媒花


[osamushi 8479] BJ第76話「水頭症」
Date: Fri, 13 Oct 2000 23:12:51 +0900

こんばんは、にわか手塚ファンの、いのうちです。
(4回目)

「BJ感想を述べる会」初参加ですけど、この話を待っ
ていました。この話、大好きです。(^^)

私は文庫版BJだけを持っているので、この話は、現在
手元には無いんですけど、今でも鮮やかに覚えています。
(ほんまかいな(^^;)

私は35歳(男)ですけど、当時小学生だった私は、そ
ろばん学校の待合室でマンガ雑誌のバックナンバーを読
んでいたものです。私とBJとの出会い(=手塚作品と
の出会い)はまさにこの時でした。大人数で週刊マンガ
誌を取り合うので、結果として同じ雑誌を何回も手に取
ることになり、この話も、週刊少年チャンピオンで何回
も読みました。

事実を知ってベッドで泣くシーンと、手術前にBJに約
束をするシーンが、いいです。

虫媒花さん(どうも初めまして(^^))が書かれています
けど、

>[osamushi 8476] BJ第76話感想
>死期を悟っていながら、なおも他人を喜ばせようとするこの少年の
>ように、私も生きたい・・・

同感です。なかなかできることじゃないと思いますけど、
私もそうありたいです。
(あ、またまた、うるっと来ました。困ったもんだ(^^))

では、また・・・
--
徳島)小松島)井内 英司


[osamushi 8488] BJ第76話感想
Date: Tue, 17 Oct 2000 02:22:49 +0900

 みなさんこんばんは。金沢みやおです。

 「水頭症」

 このお話、虫媒花さん、いのうちさんが高く評価しておられるのを読んで、
 私はちょっとアレッと思ったんです。
 金沢はそれほど良いと思っていなかったので。

 なぜ評価しなかったのか?。再読・三読して考えてみた結果分かりました。
 ちょっと言いにくいんですが…、少年の「見た目の変さ加減に引いた」からな
 んです。(こう書くのは、「私は見た目で人を判断する、そういう浅はかな
 人間なんです〜」と自分で宣言してしまったようで、なんかいごこち悪いです。
 この作品、どう読むかで自分を計られる「踏絵」のようで、なかなか厳しい〜。
 考え過ぎ?)。

 手塚先生がまた、絶妙な「変な顔」を描いてくれるんだから困ります。
 共感と不安感のどちらを感じるか、微妙な境界線上を行くような顔を。
 微妙だから、見る側にちらりと偏見があれば、作品から引いてしまって面白く
 読めない。私のように。あわわわ、説明すればするほど墓穴を掘る私……。

 落ち着いて読んでみれば、この少年、全然バカじゃないじゃないですか!。
 ろれつは多少回っていないものの、難しい言いまわしを知っているし、物まね
 なぞなぞはできるし、自分と両親の先行きを見通す力はあるし、チャップリン
 への想いを語れるし、逆にBJを励ますし……。
 だいたい「人を笑わせる」なんて高度なことを(天然ボケでなく)できる
 なんて、頭のいい証拠ではないですか。
 どこが「いまみたいに わりとまともな 知能で」なのだ!。「いまみたいに
 すぐれた知能で」ではありませんか?。
 手塚医師の診断、間違ってやしないかぁ〜?。

 BJのセリフもヘンです(虫媒花さんごめんなさい〜)。
「患者のいのちをかけて手術する医者が じゅうぶんな金をもらってなぜ悪いんだ」
 言いたい事は分かります。が、私はひっかかります。BJ、あんたヘン!。

「自分のいのちをかけて…」なら、すんなり分かりますよ。

「自分がハイリスクを負うんだから、自分がハイリターンをもらってなぜ悪い」
 とこうなるので分かる。でも、上のセリフでは、

「ハイリスクは患者に負ってもらって、ハイリターンは自分がもらうが文句ある
か?」
 と、こう聞こえるじゃないですか。ヘン!。ここは、

「患者のいのちをあずかって手術をする医者が じゅうぶんな金を………」

 と言うべきでしょう。
 揚げ足取り?。はぁ、いつもの揚げ足取りでした、すんません〜。

 あっちでひっかかり、こっちでひっかかり、私には問題作の76話でした笑。


[osamushi 8500] BJ76話 感想
Date: Fri, 20 Oct 2000 01:16:27 +0900

薮内です。

76話 「水頭症」

これが名作であるか、ないかそんな話がありますが
だいたい、この話が全集に未収録であることの方が
もっと問題ではないでしょうか。

何処の箇所をとって再録しなかったか、
水頭症=白痴になる?、長く生きられないが問題なのか、
「あべこべ亭珍保子」の名前がいけないのか。

金沢さんは書きました。
>  BJのセリフもヘンです(虫媒花さんごめんなさい〜)。
> 「患者のいのちをかけて手術する医者が じゅうぶんな金をもらってなぜ悪いん
だ」
>  言いたい事は分かります。が、私はひっかかります。BJ、あんたヘン!。

中略

> 「患者のいのちをあずかって手術をする医者が じゅうぶんな金を………」
>  と言うべきでしょう。
>  揚げ足取り?。はぁ、いつもの揚げ足取りでした、すんません〜。

患者の命を預かるのはどの医者も同じと思いますが
BJはその遙か上を行き、「助からないような危険な症例」を
その患者の命をかけて取り組んでいるんだ。
と言いたいのではないでしょうか。

私はこの言葉は正しいと思いますし
真の医者=命を救うものの言葉と思います。

現代の難病とそこにかける思いを手塚先生が描かれたものとして
「名作」説に賛成します。

 薮内 覚


[osamushi 8510] BJ  第 76 話 出演キャラリスト
Date: Sat, 21 Oct 2000 02:46:56 +0900

おがわです。

金沢さん wrote:
> BJ第46話「恐怖菌(原題:死に神の化身)」の、黒服の三役人のうち
> 「上からの命令でごんす」と取りつくしまもない大男は、「人間昆虫記」
> 「天牛(かみきり)の章」の中程、大日本鋼機株式会社合併祝賀会に出席して
> いる、自民党の楠谷議員と同キャラです。

確認しました。なるほど、確かにこのキャラですね。
ご指摘ありがとうございました!

BJ 第76話 「水頭症」 出演キャラクターリスト(出演順)

  手塚治虫・・・・・・・・・・・・・手塚医師
  ブラック・ジャック・・・・・・・ブラック・ジャック
  ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水頭症の少年
  スパイダー・・・・・・・・・・・・解説者
  ピノコ・・・・・・・・・・・・・・・・ピノコ

今回も主役の少年に思いあたるキャラクターがいません。
水頭症は特殊メイクかもしれない。
鼻に特徴がありますね。
どちらかというと石森章太郎先生風の鼻です。

この話は僕も好きです。
人前ではあくまで陽気な少年が一人になった時に弱さを
さらけ出すシーンも、ありがちといえばありがちなんですが
泣かせますし、そのあと少年が自分の特技でBJを「はめる」
ところもいいですね。
かわいそうな少年をBJが救う、という形ではなく、少年の方
がいちまい上手、という形になっているところがミソでしょう。

おがわさとし


[osamushi 9033] BJ 第76話 感想
Date: Wed, 27 Dec 2000 23:45:47 +0900

宮川です。寒波厳しい日々となってきました。
20世紀も残すところ少しになりましたが、師走で
多忙な方が多いと思います。ご自愛ください。

 BJ 第76話 「水頭症」 感想

水頭症の洋一は、陽気者。芸人になりたいと思っている。
しかし、手術をしなければ2年の命、また一般的な手術を
しても一生知恵遅れになるという。
BJは、洋一の水頭症を治す手術を考えだす。
が、BJ自身は手術をしないと友人の医者に言う。
(P.205.6コマ目のBJの台詞が、BJとしての医師
 としての報酬についての意見であります。)
洋一は、BJとその友人医師との会話を聞いていた。
手術の日、BJのもとに洋一はBJの友人医師のものまね
で、電話を入れる。「意識不明?」BJは病院へ駆けつける
と、洋一の手術はまだで、電話の主は洋一であることが
わかる。あきれるBJに洋一は、「やっぱり先生いい人らね」
と言いBJに手術を頼む。・・・ラスト、話しの初めとおなじ
雨の日であった。

・話し中のポイト台詞のもう一つは、P.202.5コマ目です。

話し的には波風のないものですが、BJとしての態度のポイント
はきっちりと挿入されています。陽気な洋一の人間性の中にも
弱さも表現しています。定石を打つようなプロントです。

<補足>

・チャンピオンコミックスの昭和版・平成版、変更あり。
 P.207.7コマ目。

・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、P20。
 ページ割り、扉表紙、P85.本文−P86〜P104。
 発行日、75.6.09.

Takehisa Miyagawa


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