おがわです。
BJ 第67話 「ふたりのピノコ」 登場キャラクターリスト(出演順)
ブラック・ジャック・・・・・・・・ブラック・ジャック
ピノコ・・・・・・・・・・・・・・・・・ロミ
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロミの母親
キャプテン・ケン・・・・・・・・保健医
ハム・エッグ・・・・・・・・・・・・末期患者
デブン・・・・・・・・・・・・・・・・誰永化学社長
ドジエモン・・・・・・・・・・・・・誰永化学社員
ハム・エッグ・・・・・・・・・・・誰永化学社員
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・旅館の仲居
チルチル・・・・・・・・・・・・・旅館のフロント
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・暴力団員
モクサン・・・・・・・・・・・・・・町民
デコビン・・・・・・・・・・・・・・医者
「キャプテンKen」よりケンとデブン知事が出演。
手塚先生はロミの公害病のイメージとケンのお母さんがかかった太陽
爆弾の後遺症のイメージをダブらせていたのかもしれません。
ロミというと「火の鳥・望郷編」のヒロインの名前でもありますが、なにか
思い入れのある名前だったのでしょうか。
ハム・エッグは二役で出演。ブラック・ジャックに見放された末期患者の
役をやった2ページ後にはぴんぴんしてブラック・ジャックを社長の所へ
案内しています。
あと旅館の中居さんをやってるブタ顔の人はよく見かけるんですが、名
前あるのかな。
この人(?)については情報があまりないんで、この作品に出てる、とい
うのに気づいた方、ご一報ください。
この話、「緑柱石より」とありますが、もとの「緑柱石」というのはだいぶ
違うんですか。
ご存知の方、教えてください。
おがわさとし
こんにちは。完全夏バテの虫媒花です。ご無沙汰しました。
おがわさん、申し訳ありませんでした。
私は、遅れても週2本ペースで、大丈夫です。
どこかで必ず追いつきますから・・・
遅くなりましたが、BJ第67話「ふたりのピノコ」について;
> 「キャプテンKen」よりケンとデブン知事が出演。
そそそ、そーなんです。水上ケンジ君なんですよねー。
私は、手塚漫画に出会ったのは、思い起こせばアトムが最初なん
ですけど、キャプテンKenには自分史上最大の思い入れがあるん
です。
その1.昔、鈴木出版の「手塚治虫漫画選集」を集めていたんだけど、
キャプテンKenと白いパイロットは、4巻完結のはずが3巻しか
発行されませんでした。続きが読みたくて、七転八倒!
「連載はとっくに終わっているのだから、いつかは読めるだろう。
その日までこの恨み(?)、決して忘れはせーん!・・・」
と思って、漫画の暗記をしました。←「変わった奴だ」(^-^)
漫画のコマを、3巻まるまる暗記しようとしたんです。
できたか、というと、できなくはなかったです。
今でも、他の作品よりよく覚えているのは、そのせいです。
鉄は熱いうちに打て、と言いますが、若い(幼い)時分に記憶
したものは、のちのちまで残りますね。実感ですよ、うん。
その2.何を隠そう、キャプテンKenは、最初の頃、リアルタイムで
読んでました(年がわかるわかる)。ラストまで読めなかった(親が
漫画より字のある本を読めと言った)んですが・・・
若者たちよ。少年サンデー誌上で、連載が始まって間もない頃、
「キャプテンKenの正体は?」という懸賞(読者への挑戦、ですよね)
があったのですよ。
私も応募しようと思って(しなかったけど)、必死に考えました。
でも、全然思いつかなかった。
何週間か後に正解を出した人が現れて、答の発表もあったんですが、
これには驚いたなあ!!! 答がわかった人は、なんて頭の良い人だと
思った。それから、こんな設定を作った作者は、すばらしい、天才だあ、
と思いました。
これは、当時、リアルタイムで「Ken」を読んだことのある人は、
みんなそう思ったはずのことです。このめくるめく興奮と感動は、
月刊誌のペースでは得られないものだったとも思うし(お話が進んで
いくと、ヒントも増えていく。毎週、今度は正解者が出るか、と
どきどきして、サンデーを買った。当時は、月刊誌もまだ多数発行されて
いました)、漫画週刊誌時代の夜明けを飾る(?)、印象的な企画
だったと思っています。
「懸賞つきおたずね者」のヒーロー、正解が出たらその時点で懸賞は
打ち切り、なんて、今どきは考えられないでしょう?
・・・あらー。Kenのことばっかり書いて、BJはどうするの!(^O^)
どーも、Kenがからむと、理性を失いがちになる私・・・
でも、そうでなくても、この回は著しく感想が書きにくいです。
↓おがわさんのメール
> この話、「緑柱石より」とありますが、もとの「緑柱石」というのはだいぶ
> 違うんですか。
> ご存知の方、教えてください。
緑柱石って、どんな話でしたっけ?!
改編の理由は過去メールにあります?
> ハム・エッグは二役で出演。ブラック・ジャックに見放された末期患者の
> 役をやった2ページ後にはぴんぴんしてブラック・ジャックを社長の所へ
> 案内しています。
これには気がつきませんでした。言われてみればそのとおり!
おがわさんて、なーんて細かいところに目が届くんですか!
昔からある少女漫画お得意のパターン、薄幸の少女が病気で死ぬ、
というのがありますが、それを思い出してしまって、私は素直にロミの死で
泣くことができませんでした。泣かせ場は、手塚漫画名物ですから、
泣けない自分に反省してます・・・屈折してますね私。
「ね・・・お空に わるいゴミが とんでるなんて ウソね・・・
こんなにきれいな お空なのに・・・」・・・
あーもう駄目。くさすぎて笑ってしまいます。皆様、ごめんなさい!
虫媒花
ngt です。こんばんは。
> > この話、「緑柱石より」とありますが、もとの「緑柱石」というのはだいぶ
> > 違うんですか。
> > ご存知の方、教えてください。
>
> 緑柱石って、どんな話でしたっけ?!
> 改編の理由は過去メールにあります?
どなたも書かれないようなので・・・
もとの「緑柱石」とはだいぶん変更されています。
舞台は北里市、公害病名は「北里病」。
ケンは津久田先生という名前です。
工場の会社名は「HONDA. K.K.」です。
「緑柱石」では、まず冒頭で社長が津久田に報告書のねつ造を
強要するシーンから始まります。
そして患者側(?)と言い争う工場長ハム・エッグが階段から落ち、
その手術のためにBJが北里町に呼ばれます。
津久田は多くの北里病患者と接するうちに会社を告発する医師を固めます。
そして暴力団に襲われ、手術をBJが行います。
手術後にロミの容体の悪化が知らされますが津久田は行くことができません。
ロミが死に、BJは電話で津久田に伝えます。
そして、工場のけむりを睨みつけるところで終わりです。
「ふたりのピノコ」とは話の流れがかなり違いますし
ピノコの顔は医学雑誌の子がモデル、という話もでてきません。
ロミのお墓参りのシーンもありません。
みなさんこんばんは。金沢みやおです。
ここんところ、帰宅後すぐ睡魔に襲われる状況で、BJ感想文まで手がまわ
っていませんでした。[8268] 虫媒花さんと同意見で、私も週2回で異存は
ございません。ただその〜、だれも書きこみがなかった場合は、これまで
同様、「次週は待ち」にしていただければありがたいです。さて、
「ふたりのピノコ(緑柱石)」
めずらしく読みきりではなくて、2週連続前後編掲載と力が入りました。
私は、文庫で「ふたりのピノコ」として読んでいます。
「緑柱石」とは相当内容がちがうのでしょうか?(作品の印象が変わるくら
いに?)。それとも、前編は「二人のピノコ」、後編は「緑柱石」とタイト
ルが分かれていただけなんでしょうか?。
みどころは。悪辣な公害企業に買収され、悩む診療所の水上ケンジ医師。
水上医師の目を開かせるBJ。BJの前にあらわれたピノコそっくりの少女
とは?。そして、初めて語られるピノコの命名の由来!。といったところで
しょうか。
ごく普通の、善意も正義感も持ち合わせているであろう水上医師が、診療所
への設備の提供や、開業への援助をちらつかされて、自分自身をだまします。
工場の廃棄物(ベリリウム)と、風下の町で発生している奇病とは無関係だ!
と、BJにも(むしろ自分自身に対しても)強く主張してしまうあたり、人
間の弱さを感じました。
理詰めとおもわれる医者や科学者であっても、実験データを「自分の都合の
良いように」「自分がこうあって欲しいと思うように」読んでしまいかねな
いものであると聞きます。
水上医師には、おそらく無意識のうちに、奇病と廃棄物の間には相関関係な
しと、データが読めてしまったのではないでしょうか。
ところで、大辞林(三省堂)によれば、
[ベリリウム] beryllium
元素記号Be 原子番号4。原子量9.012。
天然には緑柱石として産出する。銀白色の固体金属で、軽合金の材料や
原子炉の減速材などに用いる。有毒で、皮膚・肺などを侵す。
[りょくちゅうせき] 【緑柱石】
ベリリウムとアルミニウムとのケイ酸塩鉱物。緑色の六角柱状結晶。
ペグマタイト中に産し、ベリリウムの主要原料である。
翠緑色透明なものはエメラルド(宝石、五月の誕生石)として珍重される。
だそうです。有毒なベリリウムと、美しいエメラルドが関係深いとは、なに
やら面白い感じです。
あ、いつもながら、見須洞市(みすぼらし)、槍津花市(やりっぱなし)、
誰永化学(たれながかがく)等のネーミングにはニヤリとさせられます。
いかにも有りそうな名前になってるところがニクイです♪。
虫媒花さんとみなさんへ。
> 漫画のコマを、3巻まるまる暗記しようとしたんです。
同志!
俺もモノクロ[アトム]の時は、[アトム]の内容をビデオテープみたいに覚えてました。
寝る時なんかは、"きょうは[狂ったベルトウェイ]の巻を見てから寝よう"、なんてお
気に入りのを"見たり"なんかしてました。
リダクション機能がまだなかったんで、マーブルのCFつきで(^_^;)。
あの時の"テープ"は、[ウルトラQ]を録画するのに使っちゃったみたいで、もう全然
残ってないんですが、それがつくづく残念です。
この能力は、あとで演劇をするようになってずいぶん役に立ってくれました。
石原亘
虫媒花です。今晩は。
わお石原さん、同志!(つい少年同盟を思い出して)
> 俺もモノクロ[アトム]の時は、[アトム]の内容をビデオテープみたいに覚えてました
> 。
> 寝る時なんかは、"きょうは[狂ったベルトウェイ]の巻を見てから寝よう"、なんてお
> 気に入りのを"見たり"なんかしてました。
同じような(無茶なというか無謀なというか)ことした人って、
いるんですねえ!
漫画じゃなく、教科書か参考書を丸暗記していれば優等生になれたん
ですが・・・そんなもの全然覚えたくなかったんで・・・(*^o^*)
はい。そういうことで(笑)私は、キャプテンKenを(鈴木出版
バージョンで)3巻分(近く)、しばらくの間は、頭の中でページを
めくって「読ん」でいました。そう、ちょうどビデオテープを
再生するみたいに。
もちろん、そのテープは、短期間で消えちゃったんですが・・・
でも、あるとき・・・
そうですねえ・・・今の石原さんのように・・・
画像を頭の中で記憶再生するということを、言ってくださった人が
いたんです。
そのときも私は、「自分以外にも、そういう変?なことする人って
いるんだ」と、感心(?)しました。
その、言ってくれた人が誰かというと・・・
誰あろう、漫画の中のブラックジャック先生!! だったんですねえ。
第114話 「ペンをすてろ!」 チャンコミ11巻、全集163巻、文庫14巻
・・・です。
ししししし、しかーも、この回は、水上ケン、ケンジ親子がゲストで
出てるんですよ!!・・・個人的な思い入れから、感動感動、大カンドウ
・・・w(☆o◎)w
ええい、もういっそ、114話の感想、書いてしまうわ(笑)。
まだまだ、感想を述べる会だと、ずうーっと先のお題だけど・・・
我慢できない(笑)。おがわさん、ごめんなさい!
キャプテン・ケンこと水上ケンジは、日の丸じゃない、ただの
白ハチマキをしめて、漫画家をやってます。で、その母親、じゃなくて、
恋人役の美少女、水上ケンは、才能ある女性漫画家。
ケンが、ケンジのゴーストライター(?)をやっているんだけど、
その作品が漫画賞をとってしまうところから、話が始まります。
ケンは尿毒症で、過去に腎臓移植を二回もして、失敗して、
今は病院で透析を受けながら漫画を描いている身。それで、出版社やら
マスコミやらファンやらの対応ができないので、恋人のケンジ君
(役名は猪谷純一)を代役に立てたという事情です。
賞をとったから有名になり、多くの人の目にさらされると、
自分が無能なただの代役であることがバレるのじゃないかと心配する
ケンジ。ともかく今後は、今まで以上に売れる漫画をたくさん描いて
いかなくてはならない・・・
ところが、ケンの主治医(?)のBJは、ケンに「漫画を描くな」
と命じます。安静を保たないと、治療が無駄になるから。まあ、
ドクターとして当然の指示ですかしら。
漫画を描きたい、と悩むケンに、BJは言うんです。
「かくんなら 頭でかけ 心の中にうかんだ光景を おぼえるんだ!
いつか思い出せる」
・・・これこれ、これ!
なんだか、病床でも「漫画を描く」と言い続けたという手塚先生
ご自身のエピソードも、連想してしまいます。
机に向かえなくても、当然、頭の中でコマを割り、キャラを動かし、
枚数に応じたドラマの展開を、作っておられたんでしょう、先生は。
「いつか回復すれば、そのときに思い出して、紙の上に描ける」と信じて、
頭の中で、たくさんのたくさんの絵を描かれて、覚えていようとなさって
たんでしょうね(涙)・・・
「ペンをすてろ」の物語は、ケンジが、ペンじゃなく見栄や名声を
捨て、ケンに自分の腎臓を与え、代役であることを世間に公表して
姿を消す・・・そのあとを追うケン、というところで終わっています。
とにかく「キャプテンKen」を猛烈に意識した話で、
ケンとケンジが二人一役(入れ替わり)をするという点でもそうだし、
ケンジがケンのために自分を犠牲にしてしまうラストも、
「キャプテンKen」から来ているのは間違いないと思われます。
ケンとケンジが恋人という設定は、本来「母と息子があやしい話」
である「キャプテンKen」(?)を、あれはそういう話以外の何物
でもなかったんだよ、とここで改めて決めつけた、という印象です。
BJが、なんで、漫画の絵は(訓練で)頭の中にとっておけるもの
だと知っていたのかは謎なんですけれども・・・(^o^)
虫媒花
おがわです。
ngtさん、レスありがとうございます。
>「緑柱石」では、まず冒頭で社長が津久田に報告書のねつ造を
>強要するシーンから始まります。
>そして患者側(?)と言い争う工場長ハム・エッグが階段から落ち、
>その手術のためにBJが北里町に呼ばれます。
なるほど。ということは、オリジナルではハム・エッグは2役では
なかったんですね。
ストーリーの順番が変わったんで、ハム・エッグの手術のあとに
またハム・エッグがピンシャンして出てくる、という変なことになった
というわけか。
色々と新しい発見がありますねえ。
おがわさとし
宮川です。 BJ 第67話 「緑柱石」改題 「ふたりのピノコ」 感想
コミックスの改作は、端的に言うと公害病を調査する先生と工場、
工場の依頼医師BJ、公害病のロミの三点に話しを絞り込んでいます。
オリジナルを読まれた方は、作品の多大な改作に気づくと思います。
ここまでの改作が必要とされた背景は、公害病をあつかっている作品
という事だけではないように思います。先生のこだわりが、コマ・台詞・
ストーリー展開まで変更させた理由は何だったのでしょうか?
私は個人的にオリジナルのほうが「まとまり」がないように思われます
が、好きです。私としては、一つのコマ・一つの台詞の重みを感じさせ
られる作品でした。
<補足>
・チャンピオンコミックスの昭和版・平成版、変更なし。
・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、P36。
ページ割り、扉表紙、「その1」 P107.本文−P108〜P124。
「その2」 P89.本文−P90〜P106。
発行日、75.3.31−4.07.
Takehisa Miyagawa