おがわです。
BJ 第54話 「アリの足」 出演キャラクターリスト(出演順)
ケン一・・・・・・・・・・・・・・・・光男
ラムネ・・・・・・・・・・・・・・・・トラックの運転手
カルピス・・・・・・・・・・・・・・トラックの運転手
ブラック・ジャック・・・・・・・ブラック・ジャック
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・旅館の主人
手塚治虫・・・・・・・・・・・・・山火事から逃げる人
猿田博士・・・・・・・・・・・・・本間丈太郎
テツノのオッサン・・・・・・・レポーター
ピノコ・・・・・・・・・・・・・・・・ピノコ
主人公に初期手塚漫画最大のスター、ケン一くん。
第18話「二度死んだ少年」ではちょっと意外な役をやっていましたが、
今回はわりと彼らしい、生真面目な役。
もっとも昔の颯爽としたケン一くんのイメージからすれば、ずいぶん
地味な役です。
「ケン1探偵長」のケン一くんは、今の名探偵コナンとか「蒸気探偵団」
の鳴滝くんとかの御先祖様的キャラクターでした。
おがわさとし
みなさんこんにちは。金沢みやおです。
「アリの足」
病気の恐ろしさを訴えるため、広島から大阪までの徒歩旅行に立ったポリオ
患者の光男少年。見え隠れに少年について行き、ぶっきらぼうに物心の支援
をするBJ。BJが少年を支えようとしたわけは?。という「いい話」度の
おおきな54話でした。
関西在住の私が、例によって重箱の隅つつきでこだわるのは、最後のページ
の絵です。大阪に到着した少年がマスコミのインタビューを受けているシー
ンの背景画に注目しています。
ビルの夜景の中に、3本の塔のようなものが立っているでしょう?。
JR大阪駅近辺に、この塔はいまでも実際に立っています。塔と周辺のビル
の見かけも位置関係も、ほぼ実物とおりに正確に書かれています。だれかに
取材させて写真かなにかを見て描かれたにちがいないと思います。
私も、絵と同等に見えそうなアングルからデジカメ写真を撮ってきましたの
で見てください。場所は、
http://homepage1.nifty.com/miyaolab/osamusi/BJ54.htm
です。
それにしても実にマイナーなランドマークを「大阪の風景」として選んだも
のです。大阪城でも、通天閣でも、食い倒れの人形でも、グリコの看板でも
なく、観光ガイドにも載らない、地元の人気スポットでもなんでもないあの
塔を。あれには、特にこれといった名前もありません。その正体は、大阪駅
前地下に広大に広がる地下街の「通風塔」なのです。あ〜地味。
でも、通風塔を選んだ理屈はうなづけます。広島から大阪まで幹線道路沿い
に来たとすると、国道2号線を歩いたのでしょう。2号線をつたって、JR
大阪駅をゴールとすると、その近辺にあるそれらしいランドマークは当時は
「通風塔」しかありません。大阪城その他まで歩くには、光男少年の足では
さらにあと何時間もかかったことでしょう。
たいへん現実に即して描かれた背景画だったんですね〜。
こんばんわ、カオスです
ケン一くんが、珍しい役で登場しますねー。この話し
ケン一くんは、いつも優等生でスポーツ万能のスーパー少年って
イメージが売りですが、今回は足が不自由な少年 光男くんですね
おまけに、足が不自由な為に、必要以上に人に頼らないという姿勢が
なんとも手塚先生、芸が細かい
山火事に煙りに巻かれる光男少年を車の中から
「のりたいか?」
というBJの意地悪な表情がまた、好きです。
手塚作品は一時期、ヒューマニズムすぎるとか、教科書的に
評価された時期が、あったように思いますが こういった細かい
表情や、中身を見ての評価だったのでしょうか?
では、では、
虫媒花です。
「アリの足」について:
> みなさんこんにちは。金沢みやおです。
> 「アリの足」
> でも、通風塔を選んだ理屈はうなづけます。広島から大阪まで幹線道路沿い
> に来たとすると、国道2号線を歩いたのでしょう。2号線をつたって、JR
> 大阪駅をゴールとすると、その近辺にあるそれらしいランドマークは当時は
> 「通風塔」しかありません。大阪城その他まで歩くには、光男少年の足では
> さらにあと何時間もかかったことでしょう。
> たいへん現実に即して描かれた背景画だったんですね〜。
金沢さん、こんにちはです!
情報ありがとうございました。そうだったんだあ!
大きな彫刻か、輝ける記念塔のごときに描かれている3本柱が、なんと
通風塔だったとは!
手塚先生も、この塔の正体はご存じなかったかもしれませんね!
(人も塔も、見かけで判断してはいけませんね)
ラストのBJの、うつむいた顔の無表情が良いです。内心、テレて
いるんでしょう・・・
あとで光男も、本間丈太郎本の身障者が偉大な外科医になった経緯を
知って、自分もさらに頑張っていく決意をしたことでしょう。負けん気
少年だもの。
《虫媒花》
田島 加代子
薮内です。
第54話 「アリの足」について
この題名が「アリの足」なのはどうしてなのでしょうか。
いろいろ考えましたがわかりません。
私の家の庭にもアリがたくさんいまして、
思わず踏むことがよくあります。確かに帰巣本能か知りませんが
何とか巣の方へ歩いていこうとします。
そのけなげさを、ポリオの患者さんのリハビリの努力と
並列して書かれたのだろうかと思います。
しかし、もっと言いたかったことは、健一扮する主人公光男の行動を
冷静に見てアドバイスする一見健常者のBJに対する言葉・態度に
身障者のことは健常者にはわからないでしょうという独りよがりの様子
があらわれているが、お互いに理解しようとする気持ちが必要ですよ。
ということだと思います。
BJのアドバイスに、同じ境遇のあこがれの人とわかった途端、
「お話が聞きたい」とは虫が良すぎる。
そのことを知らしめるべく(?)BJは彼を一旦突き放して、反発心を
高めることで力を与える反面、毛布を置いておく優しさを示しています。
これ対して、光男の心に変化があったことが毛布を見つけるコマの下
のコマの表情にあらわれていて、私の大好きなシーンです。
これからの光男君は広い心を持った素晴らしい身障者になるでしょう。
そう、あの「五体不満足」の著者、乙武さんのような明るさを持った人に。
薮内 覚
インコです。最近日曜日しかメールチェックができない・・・。
第54話;アリの足
本間先生が「ある身障者の記録」という題名の本を書いていたとは知らなかった。
いろんな意味で読んでみたいです。
これを読めば、
ブラックジャックの過去がもっとよくわかる・・・かもしれない
誕生日までわかっちゃうかもしれない・・・
(誕生日ってどこかに書いてありましたっけ?)
BJ邸の本棚にはこの本がきっちり収まっているんだろうなあ。
なんて、脱線したことばっかり考えていました。
この話は去年(だったと思う)の夏休みに英語の長文読解の
宿題になっていたのでよく覚えています。
もっとも、私のコースではなく、別コースの宿題だったので
テキストを夏休み明けにもらえるように会う人ごとに
声をかけまくってしまいました。
そのかいあってか、何とか手に入れることができました。
くれた友人には大感謝です。
前書きに「ブラックジャックは庶民のスーパーマン・・・」
みたいなことを書いてあったんですが、
それはそうだけどなんだか違うような気がする、と思いました。
あんまり感想になってないですが。
宮川です。
第54話 「ありの足」 BJ感想
「小児麻痺の子供が広島から大阪まで歩きとおして、病気の苦しみを
うったえたかった」
BJの過去が少し語られる作品。BJも、この小児麻痺の子供が歩いてい
るコースと同じコースをリハビリの為に歩いたという。影ながら小児麻痺
の子供を見守るBJがそこにいた。
<補足>
・チャンピオンコミックスの昭和版・平成版、変更なし。
・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、P23。
ページ割り、扉表紙、P81.本文−P82〜P103。
発行日、74.12.23.
Takehisa Miyagawa