おがわです。
BJ 第45話 「白いライオン」 出演キャラクターリスト(出演順)
ピノコ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピノコ
ブラック・ジャック・・・・・・・・・・・・ブラック・ジャック
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アンゴラ共和国の男
チルチル・・・・・・・・・・・・・・・・・・動物園園長
レオ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ルナルナ
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・獣医
?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・獣医
タコ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・郵便配達人
動物園園長は、前にも一度書きましたが、「ふしぎ旅行記」のチルチ
ル氏。ミチルのお父さんだからチルチルなのです。
ルナルナはレオだと思うが、ルネかもしれない。
郵便配達人のタコは初期作品にはかなりマメに顔を出しているキャラ
です。
おがわさとし
薮内です。
第45話 「白いライオン」
ルナルナはメラニン色素を注入されて普通のライオンに
なってしまいましたが、これでいいのでしょうか。
私は世間の代理人として、BJに対して、抗議します。
白いライオンが白いライオンとして生きられるように
してくれと園長は依頼したはずです。
白子が畸形としても、安心して普通に暮らせるようにしていかねば
ならないのに、色素で色つけた小手先の方法を採るとは、何事ですか。
BJさん、根本的な解決を図らなかったことは全く遺憾です。
ルナルナも好奇の目で見られて大変ですが、白いライオンのままでも
良い解決法が日本にはあります。
バスジャックの事件を参考とすると人質にされた6才の少女は
被害者と言うだけで「顔は映される」「名前は出る」「家は映される」
「学校は特定される」「両親や祖父母もモザイクも無し」の状態で
「ちょっと出かけた」、「○○をした」とプライバシーも人権もないのに対して、
この少女を10数時間も恐怖に陥れ、人1人を殺した犯人は、悪いことをした
被疑者であるが故に「人権」を徹底的に守られ、年齢も17才であるので
少年法でさらに輪を掛けて「守られる」、こんな日本ならいい方法が有るんです。
つまり、ルナルナも「人をかみ殺せば」良いのです。
するとルナルナは犯人となりますが子供であるが故に少年ライオン法に
守られて、写真は一切禁止、ルナルナの名前も一切出ません。
「ほらあれが人食いの白いライオン、ルナルナよ」と指さした人がいれば
朝○を初めマスコミが少年ライオン法違反だと大々的に守ってくれます。
動物園で衆人環視の被害ライオンのままだからノイローゼになるまで
追い回されるんです。
早く「人食い少年ライオン」になるべきでしたね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この話の最後もBJには抗議しか来ないことになっています。
手塚先生も、いろいろな抗議で全体を見ず一定の絵や台詞を特定して
抗議のみを受けられたことが有るのでしょうか。
その時に「全体を見て、ぼくの意図を分かってくれる人はいないのか」と
思われたが、最後のコマでピノコが書いた
「大草原を楽しそうに走り回る色の付いたルナルナ」の絵ではないでしょうか。
薮内 覚
虫媒花です。
「白いライオン」について。
冒頭でピノコが、キッチンで踏み台に乗って包丁を持ち、「おにつけにすゆ
?」とBJにきいています。まな板の上には、料理される魚が・・・
今は、まな板のない家庭がたくさんあるんだそうです。
魚は、切り身でパックされた姿で海を泳いでいると考えている子供も、多数
(?)いるそうです。
かく言う私も、魚をおろすのは苦手。
やらなきゃならないときには、「解剖〜」と考えながら包丁を使うんです。
さすがピノコ。魚くらいはさばけなきゃ、BJの手術の助手はつとまらない。
BJは、人間をかっさばく・・・
ミョーなところで感心。
見物人の目にさらされてストレス病になる、白い獅子ルナルナのアイディア
は、上野動物園のパンダから来ているのでしょうか?
最初の頃、パンダ舎の前は、ものすごい人だかりでした。今は減っているは
ずですが。
毎回スターを出すのがBJのお約束なので、レオもなんとか出さなきゃと考
えて、こういう話になったのかな?
子供たちはBJに非難抗議の手紙を送ったけれど、ピノコだけはファンレタ
ーを送った・・・このファンレターのルナルナの絵一枚で、ピノコのいろいろ
な思いがすっかり表現されてます。この気持ちをいちいちネームで語っていた
ら、大変な語数になるところ・・・絵の力ってすごい。
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( ( ( ( (§ K.Tajima
☆-@@- 《虫媒花》
・ 田島 加代子
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白石 wrote:
> 薮内です。
>
> 第45話 「白いライオン」
>
> ルナルナはメラニン色素を注入されて普通のライオンに
> なってしまいましたが、これでいいのでしょうか。
> 私は世間の代理人として、BJに対して、抗議します。
> 白いライオンが白いライオンとして生きられるように
> してくれと園長は依頼したはずです。
この点、私もそう思いました。かつて「ぼくの動物園日記」というマンガがあり、
動物園の職員の動物への愛情が描かれていました。確か今は東武動物公園の園長?の
西山登志男さんの上野動物園時代の話だったと思います。
こんな話がありました。昔、上野動物園には「おさるさん電車」という
人気アトラクションがありました。単に電車の先頭に小猿が乗っていて、
ハンドルをぐるぐる回しているのですが、それがさもこの小猿が運転しているみたいで
かわいいと評判だったのです。しかし動物愛護団体から「小猿の虐待だ」と抗議され、
やむなく廃止が決まった夜、その小猿の飼育係が酒をあおって悔し涙を流しながら、
その電車に乗って延々と動かすというシーンがありました。
このマンガを見て以来、この第45話に限らず、動物園を単に悪として描かれる話は
あまり好きではありません。
> ルナルナも好奇の目で見られて大変ですが、白いライオンのままでも
> 良い解決法が日本にはあります。
私もあのバスの被害者が自分の身内だったら少年を殺したいと思うでしょう。
ただ、MLは不特定多数の方々が参加しています。ひょっとすると少年と同じような
精神障害者を家族にもっている方がおられるかもしれません。
特にこのような事件があると事件とは無関係の精神障害者やその家族にさえ、
世間からいわれのない偏見の目をむけられかねない日本では、
薮内さんの投稿はそのような家族の方々にはちょっと過激だと思います
(少年ないし精神障害者への対応についての意見は別として)。
> バスジャックの事件を参考とすると人質にされた6才の少女は
> 被害者と言うだけで「顔は映される」「名前は出る」「家は映される」
> 「学校は特定される」「両親や祖父母もモザイクも無し」の状態で
> 「ちょっと出かけた」、「○○をした」とプライバシーも人権もない
この点は全く賛成です。犯罪被害者でなくても事故の被害者なども、
例えばいたいけな少女が奇跡的に助かったという映像がマスコミに流れると、
その少女のプライバシーはまたたくまに暴かれます。さらに例えば数カ月後などに
「あの少女は今?」という感じでマスコミのインタビューが流れたりします。
インタビューがあるという裏ではその数倍の断られたインタビューがあり、
断った方々は古傷に触れられた思いでしょう。
ただ、最近はモザイク処理も時々みられますし、被害者の家族の顔は映さなかったり
してきつつあります。
社内で自主規制するマスコミもでできつつあります。
まあ事件・事故発生時は被害者の家族が安否を知る意味である程度の報道はやむを
えないでしょうが
(バスジャック事件でも自分の家族が乗っていないか問い合わせがあったようです)。
> この話の最後もBJには抗議しか来ないことになっています。
> 手塚先生も、いろいろな抗議で全体を見ず一定の絵や台詞を特定して
> 抗議のみを受けられたことが有るのでしょうか。
もの書きである以上、誰でもあるのではないでしょうか?。
筒井康隆さんのように休筆宣言まで至る人もいますし。
> その時に「全体を見て、ぼくの意図を分かってくれる人はいないのか」と
> 思われたが、最後のコマでピノコが書いた「大草原を楽しそうに走り回る色
> の付いたルナルナ」の絵ではないでしょうか。
私はひょっとしてBJも自分の行為が正しかったかどうか多少は悩んでいて、
それを見たピノコがBJを慰めるために書いたものだとおもいました。
白石
宮川です。 BJ 第45話 「白いライオン」 感想。
人間が自然界のものを自由にしているような(錯覚)おごりについて、
忠告している作品に思います。
白いライオンを助ける為にBJは、皮膚に色素を沈着しアフリカへ
白いライオンを帰します。自然界の動物等にとって何が幸せかと
いうことを問うものです。ラストのピノコの絵は、一つの救いでしょうか。
しかし、いつもBJは悪者? にされますね〜。これもBJというキャラの
宿命でしょうか。
話し変わりますが、人間が自然界の動物生態環境を変えるなどして、
色々な問題が起きています。
日本ですと、ブラックバスの不法な放流等です。これによって日本各地
の湖では、もとからいた生物がブラックバスによって絶滅? に追い込
まれているとのことです。
アメリカでは、逆にアジアの鯉が放流されて、もとからいた生物が
危機に追い込まれていますし、その生物によって生活していた漁民
たちは大変困っているとのことです。
<補足>
・チャンピオンコミックスの昭和版・平成版、変更あり。
P130.2コマ目。
・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、P18。
ページ割り、扉表紙、P107.本文−P108〜P124。
発行日、74.10.21.
Takehisa Miyagawa