おがわです。
BJ 第44話 「目撃者」 出演キャラクターリスト（出演順）
スカンク草井・・・・・・・・・・・・・・・・爆弾犯
？・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・売店の少女
馬場のぼる・・・・・・・・・・・・・・・・・ホームの客
力有武・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・タクシーの運転手
田鷲警部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・刑事
下田警部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・刑事
手塚治虫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・容疑者のマンガ家
ブヤン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・刑事
テツノのおっさん・・・・・・・・・・・・・容疑者
大矢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・刑事
天馬博士・・・・・・・・・・・・・・・・・・・医師
ブラック・ジャック・・・・・・・・・・・・・ブラック・ジャック
下田警部のデビュー作は、「おもしろブック」昭和31年9月号の付録
である「くろい宇宙線」とされています。しかし、下田警部は同じ昭和
31年の「冒険王 夏休み増刊号」の「午前７時の地下室」（原題「指
令!午前７時」にも出ていて、微妙ですが、こちらの方が早いのでは
ないかと思います。
ただし「午前７時の地下室」には「下田警部」という名前は出てきま
せん。それどころか彼は刑事ですらなく、なんとホテルにいる要人を
時限爆弾で暗殺しようとするスパイまたはテロリストの役なのです。
つまり、今回スカンク草井がやったのと同じような役。
さすがにスカンク草井よりは人間的な役なんですが、あの下田警部
がテロリストの役でデビューしているというのは意外ですね。
手塚治虫の悪役キャラというのは、ランプにせよ、ハム・エッグにせ
よ、悪役といってもたまにはいい役もするし、悪役でも最後には改心
したりすることが多いのですが、スカンク草井だけはいい役をやった
り改心したりするのを見たことがありません。
この徹底した悪役ぶりが彼の魅力でしょう。
手塚治虫や天馬博士の出演も今回の目玉ですが、僕としてはブヤン
という珍しいキャラの出演が見逃せません。８ページ目右上のコマで
スカンクの取り調べをしている横顔の刑事がブヤンです。
このキャラクターについては長くなるので、別メールにて。
そのあとに出てくる前髪の長いキャラは「ユフラテの木」の大矢だと思
うんだけど、違うかな？
おがわさとし
薮内です。
第４４話 「目撃者」
爆破犯人「スカンク草井」の弁護士として
被告の無罪を主張します。
被告が犯人とされましたのは、被害者の売店店員
の目撃証言でありますが、これは留置期間に行われたそうですが
信憑性に疑義がありますので、あらためてこの法廷で再度鑑定を
やり直していただきたい。
と主張したならばどのようなことになるのでしょうか。
少女は２度と犯人を特定できません。
となると、疑わしきは罰せずなのでしょうか。
このスカンク草井が１７才ならば当然、当然「少年A」なのでしょうね。
首実検させるなんて「（少年）被疑者の人権」を無視したようなことを
していいのでしょうか。
売店の少女の「この美しい景色」を見る権利を永遠に奪った償いとして
少年院で２年も暮らせば堂々と「僕は罪を償った」と主張できるので
しょうね。
しかし、馬の脳を人間の体に移植したり、少女を鳥に変身させる神業の
ＢＪも「眼球＝目玉」だけはどうしようもないですね。
目玉をつなぐのは「神業」から「神の仕業＝奇蹟」になるのでしょう。
それが何より証拠には、手塚先生の「大暴走」「アポロの歌」、このＢＪ
の中でも先日の「２人のジャン」でも脳だけで生きている話、その脳が
行動する話があり、石森章太郎の「サイボーグ００９」でも悪の中心
ブラックゴーストの正体は３つ（３人）の脳でした。
その他は寡聞にしてよく知りませんがきっと例があると思います。
ところが「目玉」が活躍するのは幽霊族たる鬼太郎の親父だけですものね。
薮内 覚
皆様こんにちは。虫媒花です。
このハンドル名にも慣れてきました。
さて。「目撃者」について。
殺人事件や轢き逃げを目撃してしまい、犯人から追われるって話、ミステリ
ーにたくさんありますよね。目撃・・・ああ怖い。
目撃者になるって、私には最もいやーなことのひとつです。
あなた、犯人の顔を見たでしょ？ この人でしたか？ それとも別の、こっ
ちの人？・・・そーんなこと、お巡りさんから聞かれたくない。
アリバイの証明もいやですね。
あなた、１０日前の午後３時２０分頃、どこにいましたか？ 誰かいっしょ
にいた人います？
聞かれても、駄目駄目駄目っ。私、答えられません！
だって、記憶力悪いんですもの。
特に人の顔って覚えられない。
そりゃ、似顔絵でも描こうと努力してた場合にゃ別ですよ。けど、普通にし
てたら、まず絶対に駄目。
ＢＪのこの話や、「目撃者がねらわれる系」「アリバイ工作系」のミステリ
ーを読むと、感情移入するほどにゾワゾワと不安感・不快感が湧き上がり、思
わず「いやあ〜〜〜っ」と叫びだしたくなる私の目は、眼球が無事でもフシ穴
なんです。
天馬博士は、好きです。
マッド・サイエンティスト風の人って、なぜかすごく好き。才能があり、性
格が悪い人って、本来の才能より才能が多めに見える（笑）。
アトムが、１０万馬力から１００万馬力にパワーアップする時、お茶の水博
士が自分には手が負えないと悟って、「天馬くん、天馬くん」と彼を呼ぶんで
すよね。その声に答えるかのように、失踪中だった天馬博士が、颯爽と姿を現
すシーン・・・惚れた・・・
手塚漫画から離れますが、エイトマンでは、谷博士も敵のデーモン博士も、
どーいうわけがマントを着ていて、デーモンなんかそのマントからミサイル飛
ばしたりして、めっちゃカッコ良かった。なんで科学者がマント着て歩くんだ
い？ と不思議でした。
もしかして、ＢＪのマント仕込みナイフは、いにしえの超小型ミサイルの影
響かな？
おがわさんの特別解説によるブヤン・・・あら、ほんとに地味な人ですねー。
ダヤンにも似てないし・・・変なネーミングですが、新聞記者（ブンヤ）が
はまり役だったことでもあるのかしら。
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( ( ( ( (§ Ｋ．Ｔajima
☆-＠＠- 《虫媒花》
・ 田島 加代子
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みなさんこんにちは。金沢みやおです。
こちら大阪、この日曜もさわやかなお天気になっとります。感想文再開。
「目撃者」
失明した目撃者の少女を二度悲しませるだけだから、手術はお断りとしたＢＪ。
下田警部が「捜査の全費用３０００万円出す」と言うや、ころっと引き受ける
ものだから、また金で態度をかえてからに、と思いましたが、よく考えてみた
らこの時からすでに、手術費用は少女に贈るとハラに決めていたのでしょう。
警部の覚悟を試すとともに、少女にぎりぎり最大のお金を引き出そうとしたの
ですね。駆け引きの巧みなＢＪです。
読み直してみて、下田警部は今回（も？）ずいぶん顔で遊ばれているのに気が
つきました。顔の面積が広いから遊ばれやすい下田警部。
手塚治虫が警察署で漫画を書く７ページ目では、下田警部、最初は鼻がなくな
り→顔が下駄になり→鼻と口がなくなり→ついには何も無しののっぺらぼう。
天馬博士との会話シーンでは、目撃者の目が治らないと聞いて、くやしさのあ
まり、自分で顔をくしゃくしゃに押し縮めるやら、ビローンとゴムのように引
き伸ばすやらでもう大変笑。
しかし「三千万円出す」の大ゴマでは、鬼警部の気迫あふれる決めの顔を描い
てもらってます。ちゃんと見せ場では決めてもらって良かったですね＞警部。
これからちょっと散髪に行ってきます。続きはのちほど。
宮川です。 ＢＪ 第４４話 「目撃者」 感想。
爆破犯人を逮捕する為、警察はＢＪに目撃者の目の手術を依頼する。
まず、このパターンですが、公的機関が無免許のＢＪに手術を頼む
というもので、ＢＪ作品でかなり使用されているものです。
今回の患者は、失明した目を眼球移植によって五分間だけでも見える
ようにするというものです。
話し変わりますが、どんな人間でも生きられるものなら少しでも長く
生きていたいものだと思います。
この作品の患者は目ですが、少しでも目が見えたら、それが犯罪者
の逮捕に役にたつということは別として、少しの時間でも目が見えた
ことに感じ入るものがあったと思います。ラストの彼女の行動が
そう思わせます。
＜補足＞
・チャンピオンコミックスの昭和版・平成版、変更なし。
・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、Ｐ１８。
ページ割り、扉表紙、Ｐ１０７．本文−Ｐ１０８〜Ｐ１２４。
発行日、７４．１０．１４．
Takehisa Miyagawa