薮内です。
皆さん、お疲れですか。
BJもゆっくり読むと大変ですね。
でも感想が少なくなって寂しいです。
一つの事を長期間続けていくのは大変です。
おがわさん、虫媒花さん、金沢さん頑張ろうね。
しかし、続けるには皆さんのレス・反応があればこそです。
先生の作品が好きな方がMLには300人以上登録されているはず。
1つの話に順次、一度だけ参加していただければ、この企画は続くのです。
是非ご協力を、そして参加を
ケネディの演説を借りれば、
このMLが貴方に何を提供してくれるかを問うのではなく、
貴方はこのMLに何が出来るかを問うべきです。
第29話
「ときには真珠のように」です。
上に意見を書きましたが、この話の本間丈太郎につたえたら、
「1ML参加者が登録者の気ままな投稿を自由にしようなんて
おこがましいとは思わんかね・・・・・・」と、さとされるでしょうね。
この恩人を何とか助けようと努力したBJ、しかし彼の神業を
持ってしても、定められた命は救えなかった。
彼自身も「私の技を持ってすれば、助けられないものはない。」
と思い上がっていたかも知れません。
しかし、その師、本間先生は自身の死を持ってBJに戒めを説いたのでは
ないでしょうか。
この話覚えていましたが、こんな素敵な題名が付いていたとは
不覚にも忘れていました。
BJの全話の中でも光り輝く話と思います。
ベスト20の一つにノミネートしたいですね。
薮内 覚
倉田わたる です。
薮内 さん <yabuuchi@po.aianet.ne.jp> wrote:
> でも感想が少なくなって寂しいです。
まぁ、そう言わずに。「波」はあるのが自然(というか、あってしかる
べき)です。極端な話、数回以上、全く反応のない回が続いても、不自然で
も不健康でもない、と思います..が、もちろん、反応がある方が、誰しも
嬉しいのは、確かです。
このエピソードは、特に、「ブラック・ジャック」は、究極的には「敗
北者」側であ、ということを宣告しているように思え、その意味で、印象深
いものです。無論、彼が治せる疾患はいくらでもあるのですが、究極の「死」
に対しては、全く無力である..
--
倉田わたる (KURATA Wataru)
今晩は。田島虫媒花です。
> 薮内です。
> おがわさん、虫媒花さん、金沢さん頑張ろうね。
はーい!
では、「ときには真珠のように」について:
いつもなら愁嘆場にはテレてギャグをとばす手塚先生
が、今回はしみじみと、ストレートに、生命の神秘と偉
大さをうたい上げています。
ギャグ入りのも先生らしいけど、こういうのもすごく
先生らしい名調子ですよね。
「人間の体にはまだ解かれていない謎がたくさんある」
ということを表現したいのなら、カルシウムの鞘に包ま
れていたメスのエピソードだけを描けば良い。そして、
「医療による延命には限界がある」ということを訴えた
いのなら、恩人を全力で助けようとしたのに、その恩人
は死んでしまった、というエピソードだけを描けば良い。
けれど、手塚先生は、ふたりの医師を、手術する側と
される側の立場に、交互に置くことによって、上記ふた
つのテーマを違和感なくつないだ。結果として「人間の
力で生命をどうこうしようなんて、おこがましい」とい
う主張をしたのです。はっきり言えば、この話の中には
2本分の話が、圧縮されて詰まっている。
アイディアを全然ケチっていない。すばらしいんです
よねえ。
最初にこの話を読んだのは連載時ですが、そのときに
は、最後に本間医師の幽霊が出て(?)いるのが、気に
かかりました。テーマを言わせるのに、なんかアカぬけ
ない処理をしてるなあ、と感じたんです。でも今回読み
直したときには全然そのようには思いませんでした。私
も大人になったわ(笑)。
本間医師が臨終の床についている、古い日本家屋は、
竹薮の中に建っています。本間医師を見舞うBJは、竹
薮の中の小道をずーっと歩いていく。竹薮を抜けると、
視界が開けて、家の全貌が姿を表します。
この竹・・・
ひょっとしたら、鋭いメスの象徴かなあ。直線的な幹
(茎でしたか?)が刃物を連想させますよね。え? 考
え過ぎ? ・・・うーん、そうか・・・も。
ピノコが、「もうはんぶんシヤガらけろね」と言って
ますね。BJの髪が半分白髪ということになったのは、
この回からなんですね。初めは私、髪の光だと(先生も
どこかでそう書いていらっしゃいましたが)思ってたん
ですよ。連載時に「え、白髪なの?」と思ったことを思
い出しました。
田島加代子(虫媒花)Chuubaika
みなさん今晩は。金沢みやおです。年度末仕事が終わらず,日曜の今日も
出勤とは!。この仕事が終わったら,自分で自分にご褒美を出さねば・・・。
>[osamushi 7067]薮内さんwrote:
>でも感想が少なくなって寂しいです。
>一つの事を長期間続けていくのは大変です。
>おがわさん、虫媒花さん、金沢さん頑張ろうね。
そうですよね〜。継続するのはなかなかに大変です。
二年はかかろうかという長丁場ですので,あまり気合いを入れると私は息切れ
します。薮内さん,おがわさん,虫媒花さん,皆さん,ぼちぼち参りましょう。
私としては「気軽に,気楽に,機嫌良く」のスタンスで続けて行きたいと思い
ます(と脱落した時の伏線をあらかじめ張っておいて,ってビシッ!>自分)。
しかしま〜,読んで感想文を書くだけでも結構大変ですが,それを週刊で描く!
しかもあの水準で!というのは,いや実にどうもなんとも・・・。
やはり凄い!。手塚先生は!。
ともあれ,すでに29話。全242話(でしたっけ?)の1割はすでに通過したわけ
ですね。50話,100話などの節目には,お祝いのイベントなんかいいですね〜!。
全部済んだら当然「MLが選ぶベスト20」「裏ベスト20」etcをやってと。
次はBJの「世界」を使って「趣向」で楽しむ「MLによるBJオリジナルスト
ーリー作り」。アイデアを持ち寄り皆さんで練ってストーリーを固める。
「リボンの騎士」から話を展開した,斉藤さんの[6790]や,おがわさんの[6792]
がアプローチのヒントになるのでは!?。
そして,MLにご参加のお医者さん・科学者・技術者の方々に,科学・医学監修
をしてもらって,絵の得意な方にマンガにしてもらい,同人誌に一挙10本掲載!。
で,私はそれを読んで楽しませていただく,ってさらにビシッ!>自分。
妄想中止。まぁ,てなことを先の楽しみに,気楽に参りましょう,気楽に!。
金沢みやお
田島虫媒花です。
金沢さんと皆さん、こんにちは。
> 全部済んだら当然「MLが選ぶベスト20」「裏ベスト20」etcをやってと。
> 次はBJの「世界」を使って「趣向」で楽しむ「MLによるBJオリジナルスト
> ーリー作り」。アイデアを持ち寄り皆さんで練ってストーリーを固める。
> 「リボンの騎士」から話を展開した,斉藤さんの[6790]や,おがわさんの[6792]
> がアプローチのヒントになるのでは!?。
> そして,MLにご参加のお医者さん・科学者・技術者の方々に,科学・医学監修
> をしてもらって,絵の得意な方にマンガにしてもらい,同人誌に一挙10本掲載!。
こういうの好きです。参加します。
齋藤さんのもおがわさんのも傑作でした。
(シャーロックホームズファンの作家たちが、ホームズ
の小説の続きを勝手に書いたりしてますが、勝手にBJ
の続き、というのもいいですね。コミケではすでに売ら
れているかもしれないけれど)
あ、私はレスがなくても書けます。たまに、自分のつ
たない文を読んでくださっている人がいることがわかる
と、逆にガーンと打ちのめされたりしてます。独り言の
ような気分・・・って、危ない?
田島加代子(虫媒花)Chuubaika
みなさん今晩は。
以前の発言で「O・ヘンリーの短編小説を云々」と知ったかぶりしたものの,
「最後の一葉」と「賢者の贈りもの」しか知らないので,急遽文庫本を買い込み
読み始めたドロナワ式の金沢みやおです。そういえば,話題の「武蔵野」も
「罪と罰」も「若きウェルテルの悩み」も「ファウスト」も読んでない・・・。
手塚マンガをきっかけにブックサーフィンする,というのも良さそうですね。
「ときには真珠のように」
薮内さん,虫媒花さんがすでに触れられたように,本間医師の名セリフが登場
する代表的なエピソードでした。
また,倉田さんご指摘のように,BJがいかにメスをふるおうとも,最終的に
は死からは逃れえない我々。生と死に注目したこのエピソードで,本間医師の
キャラクターが「火の鳥」の猿田博士になっているのも,あながち偶然では
ありますまい。
「カルシウムの鞘に包まれたメス」には意表を突かれます。メス置き忘れミス
の話は過去に報道で聞いたおぼえがありますが,そこに真珠貝の働きを連結さ
せた発想は,やはり非凡です。
「ときには○○のように」と来ると,
(1)ときには娼婦のように
(2)ときには母のない子のように
と,こういう連想が働きます。どちらも歌の題名。初出時期に流行していたっ
けかなあ・・・。
金沢みやお
インコです。期末やら何やらでたまった未読メールが80通強。
やっと読み終えました。といってもそんなに時間はかからないのですが。
本間先生って、とってもカッコイイですね。
先生の一言一言がBJの心にズシッと響いている、という感じです。
最期の「人間が・・・・・おこがましいとは思わんかね。」というのは、私の中の
「BJ名言集」ベスト20の中に確実に入っています。
何度も何度も読み返してしまいました。
一人で「そんなぁ、死なないでよ、本間先生ー。」なんて言ってしまい、周りから変
な目で見られてしまった、という思い出深い話です。
しかし、この話にピノコが出てきたなんて、すっかり忘れてました。
最後の方がとても強い印象だったので、そっちばかりに目がいっていました。
おがわです。にしむらくん、お帰りなさい。
第29話 「ときには真珠のように」 出演キャラクターリスト(出演順)
ブラック・ジャック・・・・・・・・ブラック・ジャック
ピノコ・・・・・・・・・・・・・・・・・ピノコ
ヒョータンツギ・・・・・・・・・・本間丈太郎の落書き、か?
ばあさん・・・・・・・・・・・・・・本間家の家政婦
猿田博士・・・・・・・・・・・・・本間丈太郎
とのさま・・・・・・・・・・・・・・田舎の医師
金沢さんの言うとおり、本間丈太郎に「火の鳥・未来編」の猿田博士。
かつて、まさに科学の力で生命を生み出そうとした猿田博士ならではの
かの名セリフです。
本間家の家政婦には「ザ・クレーター」の「3人の侵略者」に登場したばあ
さんが扮しています。実はこのおばあさん、×××なんですよ!(分から
なかった人は「ザ・クレーター」で確認すること!「3人の侵略者」は傑作
中の傑作です。)
田舎医師に「おけさのひょう六」のとのさま。この人、一人で内科、外科、
中科、上科、下科、其他科の医師を兼任してる(らしい)ところを見ると
たいへんな名医なのかもしれない。
おがわさとし
進藤です。
とりあえず29話の感想を。
この話。僕はものすごく好きな話のひとつです。
というか、最初に読んだとき、「これは本当に少年マンガか?」
という衝撃をうけたことを覚えています。
#BJをはじめて読んだのは中学生のころでした。
第一に、本間丈太郎ほどの人物にも心の弱い部分があるというの
をもろにストレートに描いてあるところ。
そして、なにより本間丈太郎の幻(幽霊?)のセリフを除いて、
救いのない終わり方にひどく衝撃をうけました。
ラストシーンについてはこれよりもさらに終わり方の救いのなさに
衝撃をうけた話があるのですが、それについては順番がまわってき
たときにということで。。。
#皆さんならもうお気づきかもですね。そうあの話です。
とにかく、非常にパンチ力のある1話だと思います。
ナイフか何かでざっくり斬り付けられたような気がしました。
それでは。
そろそろチャンコミの4巻を部屋のすみの段ボールから引っ張り出し
てこないと。。。
進藤哲央
こんにちは、kaosです
BJ29話感想です
中学の時にこの話を読んだ時は、ただ、ただ悲しかったのを
覚えています。
二人の巨人(BJと本間先生)が二人ともに挫折感を味わう死と
いう大きな壁に 漠然とした恐怖を味わい、BJの恩師を助けられなかった
後悔が、たまらなくて、今でもちょっと泣いてしまいそうで…
ただ、大人になって読み返すに、手塚先生の言いたかったテーマが
本間先生の幻の台詞をとおしてやっと分かった気がします
よく、名作と呼ばれている作品を子供の時に読んだのと
大人に成ってから読むのでは違うといいますが、その言葉がこの作品に
ダブります。
このメーリングリストに入ってよかったなー、、、
入ってなかったら、BJを読み返す事も もしかしたらなかったかもしれない。
管理人の方々、本当にありがとうございます。
金沢さんとみなさんへ。
> 「ときには○○のように」と来ると,
> (1)ときには娼婦のように
> (2)ときには母のない子のように
> 初出時期に流行していたっけかなあ・・・。
(2)ならたぶん当時のほとんどの読者が連想したでしょう。歌の方がずっと古いです
けど。
石原亘
みなさん今晩は。金沢みやおです。
仕事に埋まっています。三連休は返上,夕べは徹夜作業でして,もうふらふら。
今日は何日?,何曜日?,いま何時?,夕御飯は食べたっけ?,ここはどこ?
私はだれ?状態,んなことはないか笑。
眠いのでチラッとだけ反応です。BJ感想の続きはそのうちに。
[7143]石原さんwrote:
>> (1)ときには娼婦のように
>> (2)ときには母のない子のように
>(2)ならたぶん当時のほとんどの読者が連想したでしょう。歌の方がずっと古い
>ですけど。
本屋で立ち読みして調べてみました。こんな時に役立つのは,歌謡曲の歌詞が
数千曲も収まっているような分厚い歌本ですね。
「ときには母のない子のように」 1969年,カルメン・マキ
「ときには真珠のように」 1975年,手塚治虫
「ときには娼婦のように」 1978年,黒沢年男
なるほど。石原さんご指摘のように,やはり「母のない子・・」とは縁ありそう
な結果となりました。
そーいえば。BJ第1話「医者はどこだ!」のタイトルについて,つげ義春氏
「ねじ式」(1968)のセリフとの関係を,[6069]で坂本智彦さんが指摘しておら
れましたが,手塚氏の「マンガの描き方」の中で,「イシャはどこだ!」のセ
リフを含むページが「不条理ギャグ」の例として引用されていました。
これまた縁あり,のようですね。
金沢みやお
宮川です。 BJ 第29話 「時には真珠のように」 感想。
BJの命の恩人、本間丈太郎から小包が届いた。中にはメスが入って
いた。本間を訪ねたBJは、そのメスのことについて聞かされる。
BJを手術した時、BJの体の中にメスを一本忘れてしまったのだ。
「人間は神じゃない・・・」本間は、そのことで悩みつづけ、7年後再び
BJの手術をした時、BJの体の中に忘れたメスを取り出した。
メスは、カルシウムの鞘でつつまれていた。その現象を見た本間は言う、
「どんな医学だって生命のふしぎにはかなわん」「人間が生きものの生き
死にを自由にしょうなんて、おこがましいとは思わんかね」
本間は、そこまで言うと力つきる。BJは急いで本間の手術をするが
本間は死ぬ。BJは手術について「わたしは完全だった、ミスはなかった
はずだっ」と言うが・・・。
ラスト、BJの心中に蘇る本間の言葉に29話のテーマは要約される。
僕はBJの話しの中で、よく台詞というものに感じ入ることが多くあります。
BJだけではなく、手塚先生の作品のどれにでも言えますが・・・。
<補足>
・チャンピオンコミックスの昭和版・平成版、台詞変更あり。
P153.4コマ目.P161.5コマ目。
・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、P20。
ページ割り、扉表紙、P123.本文−P124〜142。
発行日、74.7.1.
Takehisa Miyagawa
こーすけ@あぁ、ついに
BJ第29話「ときには真珠のように」の感想です。
ついにこの話ですね。これは、僕の中ではベスト10にランク入りする
名作と思っています。恩師、本間丈太郎氏が出てきた事もさることなが
ら、その教訓めいた死も、とても話を盛り上げてくれています。
題名は「ときには真珠のように」ですが、恩師の死という重要な話と、
なにやら結びつかないような妙な題名です。でも、詩的で美しい題名で
すね。手塚先生の中で、こうした形での人の死が崇高なものであるとい
う考えがあったのかもしれません。老衰が手術で治せない事を知りなが
ら、恩師を助けたい一心で挑んだBJ。結果的に失敗しますが、最後の
1コマは大変印象的です。
「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは
思わんかね」
素晴らしい名台詞だと思います。
(あ、でもその一方で、背景の看板は「内科、外科、中科、上科、、、」
なんですよね^^;)
と、もう少し書こうと頭をひねってみたのですが、、、
過去メールを読み返すと、虫媒花さんの感想とかなりの部分をだぶって
しまいそうな感じ。同意見の箇所がたくさんあります。竹やぶの道の事
とか、この話で伝えたい事(人間の生命の不思議、延命の限界)などな
ど、、、
あぁ、やっぱり良い話です(^o^)
Kousuke Nishimura(西村 浩輔)