薮内です。
この28話「指」が最初の再録不可作品となっています。
改作の「刻印」との違いを書くと
1.ロックこと、間久部緑郎が緑郎と呼ばれるかは手の指が6本
の六から来ていると本人の弁。
2.昔は別に変わったことでもなかった、イギリスの十二進法は
昔イギリス人は指が6本×2(両手)=12では?なんて、話も書いてある。
3.六郎は指の数でいじめられ、黒男はからだが悪く車椅子に乗っていた。
ただ、ふたりとも頭抜群で、BJが医学生になったとき、ロックは彼に
頼んで1本指を切っている。
4.指紋を変える手術=指をつなぎ変える手術、を終わった後
BJを抹殺する指示はロック自らが出したことが示されている。
曰く「証拠をけすためさ、わるくおもうなよ」
「ブラックジャックも運のねえ男だったな」
5.ばれるのはBJ切ったロックの指のアルコール標本を警察に送ったため。
6.刻印の「君だけは・・・」とロックはBJとの友情を信じていたかのように
書かれているのは後からの終わり方で、「指」ではロックの自白間近を
ラジオで聴きながらラストは「友だちか・・・・」とつぶやき、最初に出てくる
招待状をやぶって川に流して去って行くところで終わります。
再録不可には再会して、中学時代を回顧するBJが間久部緑郎に向かって
「私も君も みじめだったなぁ、私は身体障害者、君は不具者だったんだ」
というようなセリフがあるし、
指が6本のためにクラスでバケモノあつかいだったし、のけものにされて
ひとりぼっちだった。とか
車椅子の若きBJに出会って、「同類あいあわれむ」と哀れみを示すなど
いまでは許されない表現が一杯でそのままはいけないと思います。
薮内 覚
宮川です。 BJ 第28話 「指」 感想。
「指」は、皆さんも知ってのとおり未収録作品で227話「刻印」で改作
されました。
友人、間久部との出会い、しかし、そこには破局が待っていた。
友情というものが、旧友にしろ、こうも簡単に破局するのだろうか。
考えてみると悲しいことです。
ラストのBJの台詞「友だちか・・・」・・・BJ、破り捨てる、間久部の手紙。
「刻印」よりシンプルにストーリーはなっていると思います。
シンプルだけに、BJの間久部との友人関係の破局に悲しさがあるよう
に思うのですが。
<補足>
・未収録作品
・週間チャンピオン連載時の刷り色、藍一色。ページ数、P20。
ページ割り、扉表紙、P107.本文−P108〜126.
発行日、74.6.24.
Takehisa Miyagawa
こーすけ@さてさて
第28話「指」については、みなさん感想を先延ばしにしておられるの
で、「刻印」の回になったら書きたいと思います。というわけで、飛ば
します。
Kousuke Nishimura(西村 浩輔)